「肥料と堆肥の違い、わかっていますか?」

ピーキャットと出会う前は知らない人が多かったみたいです。
巷のバラ栽培も、ようやくその違いを理解しだしたようです。

その理由は…
農業でも知らない人が多かった!
私はこの事実を知らなかったので、バラ栽培でちょっと偉そうに言い過ぎたかもしれません。

改めて、しっかり解説していきます。

昔は、肥料も堆肥もひっくるめて「肥やし」と呼んでいました。
この肥やしはとても貴重で、昔は「大家は店子の糞で持つ」と言われたほど、人糞がとても貴重だったんです。

人糞が貴重だったというのは、これは日本特有です。
日本は酪農はほとんどされていなかったので、動物性の肥やしとして人糞が貴重でした。
今と違って昔の日本人はほぼ草食でしたしね。

現在は、酪農は盛んですし、牛糞なんてタダでダンプ積みでやってきます。
ピーキャットの畑では、このタダの牛糞を農場で完熟させてから使っています。
タダだけに半熟ですので…

現在と昔で大きく違うのは、「肥やしの価値」です。
昔はとても貴重でしたが、今はかなり安価ですし、産業廃棄物のリサイクルにもなっています。

でも年配の人は未だに「肥料分が流亡する!」なんて神経質になっている人がいます。
若い人にとっては、それがどうした?って感じだと思いますが…
まあ、そこは理解してあげてください。

でも、肥やし事情が恵まれれば恵まれるほど、次は日本全国肥料過多時代を迎えたわけでもあります。
「肥やしがすべて!」だけが生き残っちゃったんですね。
これが次の問題、土が壊れるという問題を引き起こしています。

「痩せ過ぎから肥え過ぎへ!」

皆さんは時代について来れていますか?

「今は肥え過ぎの時代なんだ!私は肥料まで土に混ぜちゃっていたよ…」

そうですね。
痩せすぎていた時代はなんとしても土を肥えさせたかったんで、肥料を土に混ぜれるってラッキーに思えたと思います。
でも、肥え過ぎた土にさらに肥料を与える…
土を壊しちゃった農家さんが続出しているのは、こういうことです。

そこで有機栽培をしている皆さんは、「肥料」と「堆肥」をしっかり使い分けることになります。
そうしないと、土を壊し、植物も不健康になっていきます。
「肥料第一主義」からは、いち早く卒業しましょう!

堆肥…土を有機土壌にするため(土作り)

肥料…植物の自生力欠乏を補うため(施肥)

これを皆さんが知っているであろう植物の種類で説明します。

■多肉植物や蘭…腐植菌に弱い植物は有機土壌では育たない
■ノイバラ  …自然の中で自生するが有機土壌でなければ育たない
■皆さんのバラ…自然では生きられないので有機土壌に肥料も与える

こんな感じです。イメージできましたか?

多肉植物というのは、元々が土が痩せている場所に生息しています。
ですから、有機土壌だと合わなくなってきます。

ノイバラは自然の中でたくさん自生していますが、そこは緑が多くて土の水分量も多いところです。
強い自然のサイクルがある有機土壌で生息します。

皆さんのバラは自然で育っていることはありません。
「ハイキングしていたら、草むらの中でアンジェラが満開だったよ!」
という経験は誰もしていないと思います。
アンジェラという、極めて生育力が強いバラでさえ、自然の中では生きられません。
それは、有機土壌とアンジェラが作り出せる物質だけでは足りず、生き続けられないからです。
だから、人間がそれにプラスして肥料を与えることで育っていきます。

「そうだったんだ!病害虫に耐えられないからだと思っていました!」

多くの人はこう勘違いしています。
でも、実際は栄養不足→生育不良→病害虫の餌食となっていきます。
まあ、早い段階で草とかに光合成を阻害されてしまうことにもなりますが…

長くなったので、その2に続きます。