今日は、窒素、リン酸、カリの3大栄養素のカリの話をします。

カリって根菜以外はそれほど意識していかないものですが…
なんか数年前に、「カリを効かせると根が伸びる!」なんてとんでもないデマが出回ったようです。

カリは「根肥」と呼ばれていますが、この「根」は「根菜」の意味です。
つまり、サツマイモやジャガ芋などの芋を太らせるためにカリを効かせるわけで…
バラの根の芋は根頭癌腫病のこと?
いやいや、カリが効いたことで癌腫病の瘤が大きくなるということはありません。

ピーキャット流では、「カリは随時効いていれば良い!」としています。
強く効かせる必要はないし、欠乏させてもいけません。

ところが…
ある会員さんが「カリを効かせると根が伸びる!」を信じ込んでしまったそうでカリを強く効かせてしまいました。
その結果…
苗がひょろひょろになっちゃったそうです。

カリを強く効かせて懸念されるのは、マグネシム、カルシウム、鉄などの欠乏です。
ただ、その欠乏症とは違う状況に私の中で???が生じ…
私も実証テストしてみました。
そうしたところ…
欠乏症の前に生育がおかしくなってひょろひょろに…

「バラで何が起きたのか?」
これを考えてみました。

まず、カリの性質から考えてみます。
カリは「代謝」と「物質変化」をつかさどる物質です。

まずは「代謝」から解説します。
カリは細胞内に溜まっていきます。そうすると、細胞の浸透圧が高くなり細胞内に水を引き込みます。
これで細胞が大きくなります。これが「バラが大きくなる」になっていきます。
そして、たくさんの細胞の浸透圧が高まるわけですから、この圧はとても大きくなっていきます。
そうなると?
強い新陳代謝と強い水分摂取力が生じます。
よって、カリは代謝をつかさどっているということになります。

次に「物質変化」を解説します。
カリは、光合成で作られた糖をデンプンというカタチに変えて植物体内に貯めます。
このデンプンは植物が必要としたときに糖に分解され、エネルギーとして使われます。
その他、アミノ酸↔タンパク質などでも使われていきます。
「根肥」と呼ばれている所以は、この物質変化です。
ジャガ芋やサツマ芋はデンプンの塊ですよね!大きな芋にするためには糖をガンガンとデンプンに変えていかなければいけません。

カリについては、この2つを理解していればOKです。

カリが欠乏すれば代謝が落ち、物質変化が乏しくなります。
こうなると、様々な症状が出てきます。
人間だって血流が悪くなるといろいろと悪いことが起きますよね?
代謝が悪くなっても色々起こります。

ある農家さんから、こういう相談を受けたことがあります。
「葉っぱが白化してきたのでマグネシウムを与えた。なのに、白化が収まるどころか違う葉っぱでは斑点が出だした!理由がわかんない…」
なんでもぶち込みたがる農家さんでは、こういうことが起こることがあります。
いろいろぶち込むことでカリと結合していき、本来は不足しないはずのカリを欠乏させてしまった…

また、葉っぱがたくさんあるのに光合成が弱くなる、肥料をしっかり与えているのに効いていない…
これはカリ欠乏させる何かをしている可能性があります。
まあ、カリ欠乏なんて基本肥料を与えていれば起こることなど稀なんですが…
頭の片隅にはのこしておいたほうがいいですね!

そして、カリ過多の症状ですが…
マグネシウムやカルシウム、鉄などを欠乏させる大きな要因となります。
ところが…
鉢植えバラだと苗がひょろひょろになった!

これ、推測ですが浸透圧が高くなりすぎて細胞を壊しているんじゃないか?
それと、肥料バランス…
糖やタンパク質に比べてカリが多いと、体内水分の糖やタンパク質は薄くなり、水のほうが多くなります。

「じゃあ、実が水っぽくなるのは水遣りが多いからではなくて、カリが効き過ぎたってこと?」
「水ぶくれの枝はカリ過多が原因?」

まあ、こっちのほうが理論的には合ってますね!
鉢植えバラで苗がひょろひょろになっていることよりも理論的に証明しやすいです。

いかがですか?

皆さんはカリなんて意識したことはないと思います。
肥料や堆肥に含まれている1栄養素!
それでいいんですね!でも、それを狂わせるのがデタラメな理論…

「窒素やリン酸は意識してメリハリ付けるけど、カリは随時効いている状態が正解!」

下手にメリハリなんて付けちゃうと、栽培が壊れてしまいますよ!
大事だからこそ、しっかり土に堆肥を混ぜ、基本肥料も忘れずに!

それでカリ欠乏するなら、なんやかんや土にぶち込むからです。
ピーキャット流はカリを結合させてしまうモノは土に投入しませんよね!
結果として、カリ欠乏というのは起こらないようになっています。

人間も同じですが、代謝や物質変化できないと生き物は生きていけません。
大事なモノだから、安定して守っていく意識が必要となります。
ピーキャット流はバラを生き物として考えていきますので、命を守ることは何よりも大事になります。