とっても良さげだけど知られていない有用微生物!

微生物、これは菌やウィルスのことです。
この微生物はとてもたくさんの種類があります。私ごときはまったくわからない世界です。
ただ、栽培に関しては!
いや、栽培に関してもよくわからない世界です。
ただ、何かが起こった時に何の菌が作用したのか?なんて程度ならいろいろ情報は持っています。
その代表が病原菌ですね。
でも、有用微生物はどれ?と聞かれても、これはよくわかりませんし、解明できていないことだらけなので、菌についての解説は私ごときでは無理があります。
ですから、栽培に関してのごく一般的な話しかできませんので、ご了承ください。

放線菌って何?

放線菌ってたくさんの種類があります。数え切れないぐらいあります。
栽培で言われる放線菌は、これは肥料や堆肥を分解してくれる菌のことです。
人間では、あの有名なビフィズス菌が放線菌だったように思います。
ただ、結核菌やジフテリア菌も放線菌だったような…すいません、よく知りません。

この放線菌は、カニガラなどに含まれるキチン質を好んで食べ、このキチン質が分解されたキチナーゼが病原菌が多い糸状菌に効果があるとして、栽培ではカニガラやキトサンがよく使われています。
ただ、しっかりとした湿度と紫外線を避ける必要がありますので、マルチングしていないといくらキトサンを入れても効果は薄くなります。
このカニガラは、当店商品ではぼかし肥料にも入っています。
大量に与えても意味は無いので、ぼかしに含有している程度が適量としています。

善玉菌と悪玉菌

これは意味不明です。これは人間の腸内環境で言われている言葉です。
栽培で言うところの善玉菌とは、おそらく放線菌のことを指すのだろうと思われます。
一方、悪玉菌は病原菌や雑菌のことを指すのかな?と推測はしています。
何の関連性も無いことから、栽培ではこういう呼び方はしていません。
ただ、有用菌を増やすことで病原菌を減らすということはあります。

良い菌は増殖させる!

「有用微生物を入れれば、土が良くなる!」
このような宣伝文句が多いですが、これは間違った解釈を起こしやすくなります。
「有用微生物が増殖する土は良い土である!」
これが正解です。
ですから、いくら悪い土に有用微生物を入れても、居着ける環境でなければ死んで終わりです。

土作りの一番の基本は「有用微生物が居着き、増殖できる環境を整える!」ことになります。
これをせずに、ただやみくもに有用微生物を入れても死体を増やすだけになります。

光合成細菌と放線菌

栽培で活躍する放線菌は好気性微生物です。酸素を必要とします。
一昔前から流行っている光合成細菌は嫌気性微生物です。酸素を嫌います。
ですから、放線菌と光合成細菌は共存しません。
これが顕著なのが田んぼです。
田んぼは水が張ってあります。ですから、土には酸素がありません。
ここで活躍するのが、光合成細菌などの嫌気性微生物です。
そして、米の花が咲き実になる頃には田んぼの水は抜いてしまいます。
そうすると、嫌気性微生物は生きていけません。代わりに放線菌などの好気性微生物が増殖し、光合成細菌などの嫌気性微生物は放線菌などの好気性微生物に食べられてしまいます。
これが栄養となり、稲が摂取して豊かな実とします。

では、好気性微生物の放線菌が活躍するバラ栽培で嫌気性微生物の光合成細菌を与える理由は何なのでしょうか?
確かに、光合成細菌は効果があると私も感じています。
ただ、どういう作用で?となると、私は今のところ放線菌の餌としか答えようがありません。
これは良い栄養価となりますから、微生物資材というよりは肥料的活性剤に感じています。
これについては別の考え方があるはずです。あくまで私はこれぐらいしか認識できていないということです。
光合成細菌を否定しているわけではありませんので、お間違いないようにしてください。

当店では、バラ苗専門店としては一番最初に光合成細菌を取り扱い、一番最初に商品ラインナップから外しました。

微生物資材を使う場合の注意点

微生物資材を使う場合、生き物を取り扱うという意識はしっかり持ってください。
微生物は簡単に死滅していまいます。
そして、土壌改良に使われる微生物資材の大半は好気性微生物です。この土壌改良用の微生物を取り扱うための注意点を解説します。
当店では、ピキャットバイオセットがこれに当たります。

紫外線に当てない!

土の中で生きる生き物にとって、紫外線は大敵です。安易に紫外線に当てると、一気に死滅してしまいます。
マルチングなどもしっかり考えていきましょう!

水が無いと死滅します!

微生物は水が無いと死滅してしまいます。
水は生き物にとって命の源!好気性微生物でも水はしっかり必要になります。

酸素も必要!

好気性微生物ですから酸素も必要です。
ただ、たくさんの酸素が必要なわけではありませんから、土の団粒構造で通気性、通水性が良ければOKです。

増殖させるために!

「悪い土に有用微生物を入れても死滅するだけ!」
と上記で書きましたが、違う言い方をしますと…
「有用微生物を入れることで土が良くなっていく!」
これも正解です。微生物資材を使い続けることで悪い土を少しずつ良くしていくことが出来ます。

ただ、条件があります。
「水を与え、酸素を供給し、紫外線を避けるという、最低限の条件は満たす」ということです。
この最低限の条件をしっかり継続していけば、悪い土も良くなってくれます。
「土は年々良くしていく!」というのは、こういうことです。

そして、上記の条件を1度でも途切れさすことが無いようにしていけば、やがて有用微生物が増殖できる土、つまりバラにとって最適の土となります。

安定して居着かせるために!

有用微生物に安定して居着いてもらうには、植物性堆肥の存在が欠かせません。
有機肥料では爆発的に増やしますが、無くなると一気に死滅してしまいます。
土にしっかり植物性堆肥を混ぜて、有用微生物が居着けるようにしましょう。

微生物資材の適量は?

「この鉢サイズならどれぐらい与えればいいですか?」
「この花壇ではどれぐらいの量をどのペースで与えるべきですか?」
ピキャットバイオセットでよくいただく質問ですが…実は適量というのは存在していません。
・土が良ければ、少量でも増殖してくれる
・土が悪ければ、大量に入れても死滅していく
これが微生物資材の特徴です。
ですから、まずは基準の量を与えて、それから先は土に合わせていくしかありません。

水涸れで一気に死滅する!

水涸れでダメージを受けるのはバラだけではありません。土の中の有用微生物も大きなダメージを受けることになります。
ですから、水涸れさせてしまった場合はバラのケアだけではなく、土のケアも必要です。
「水を控えて…」なんていう育て方は、有用微生物すらないがしろにしてしまいます。
万一、水涸れさせてしまったら土のパワーも落ちますので、バラのケアに合わせて土もケアしていってください。