バラの植え替え、土替え時期が迫ってきました。
「やるなら、冬よりも秋のほうがラク!」ということで、早くやっちゃう方が増えているようですが…
ここはしっかりとした知識を持って今年は取り組んでみましょう!
質問等が多い事柄を中心に記事にしてみました。

バラの大苗の植え込みの鉢サイズは、8~10号サイズで!

大苗を植え込む際、6,7号の小さい鉢に植えてしまう人がまだまだ多いみたいです。
春にまた鉢増しするなら構いませんが、とっても無駄ですし、生育途中でダメージを負うことも懸念されます。
ここはしっかり考えてみてください。
「お手持ちの大苗が、春にどういう姿をしているのか?」
想像できましたか?鉢のサイズは小さくありませんか?
「秋になると、どこまで成長しているのだろうか?」
いかがです?小さすぎませんか?

ベテランさんならこういうミスは起こすこともないでしょうが、初心者さんは春や秋のバラの姿が想像できなくて小さい鉢を選んでしまうミスが多くなっています。

「でも、小さい鉢のほうが根が張りやすいのでは?」
まあ、初期はそうとも言えます。だから、やたら難しい品種や生育不良、ダメージを負っていた株は小さい鉢で植えることもあります。
でも、そんな苗だったら買わないことです。あくまで、ご自分が育ててきた株だけでそう判断しましょう。

「ナーセリーとか、7号サイズぐらいで植えていますが?」
そういうところもあるようです。でも、それは流通させやすいためです。バラのためではありませんよ!
そういうナーセリーでは、春に鉢が小さくなったらすぐに鉢増しすることを勧めているはずです。
おそらく、順調に育てばミニ系以外はすべて鉢増しになります。
6号とかそれ以下の場合は、それはあくまで品質保持の理由だけです。

8号でも春に窮屈さを感じてしまうバラたちもいます。最低は8号サイズと考えておきましょう!

植え替え、土替えのベストシーズンは?

バラの都合で言えば、休眠後です。
皆さんの都合で言えば、休眠の少し前です。
ナーセリーの都合で言えば、休眠の1ヶ月以上前です。
誰の都合で考えるべきか?は、これは皆さんでお決めください。ピーキャットの場合は、休眠の直前を狙っています。皆さんと同じですね!

あとは、地域差もありますから、バラの状態を見て決めていきましょう。
ピーキャット農場は11月末現在、東京や千葉よりも気温が4℃ほど低いですが、まだバラの葉っぱは青々としています。
そろそろ休眠に向かっているのかな?という品種もありますが、それでもまだまだ活性はあります。
その時期での掘り上げは、ダメージ、枝枯れの原因になりやすくなりますので、あくまでバラの状態を目安に考えていきましょう!
そういう意味でも、栽培カレンダーは当てにしないほうが賢明です。

育て方でも違ってきます!

有機主体、無農薬で育てたバラたちは、バラ自体が持つ活性の高さで育っていきます。
一方、化成&農薬だと活性は低いまま育っていくことが多くあります。
その差が歴然となるのが今の時期です。秋の2番花で大きな差となります。
活性が低いので、少し気温が下がっただけでバラが葉っぱを落とそうとしてしまいます。これは農業の果樹でも顕著に起こっています。
一方、有機&無農薬のバラは気温に従順になります。
今の気温だと、寒冷地以外はまだ冬支度してくれませんから、育てる側がそれを利用して今のうちに来年に向けて体調管理してあげましょう!

元気なバラほど注意!

元気の無いバラ、活性が低いバラは、冬を待たずして植え替えても構いません。
早めにやっていきたい方は、こういうバラから選んで植え替えていきましょう。

ただ、まだ元気いっぱいで花まで咲かせてやろうとしているバラはまだ植え替えないほうが賢明です。
「元気だから大丈夫なのでは?」
いえいえ、せっかく元気に育てたんですから冬支度もバラに任せていきましょう!
有機&無農薬で育てたバラたちはボケていないので、気温にはしっかり反応してくれます。
ただ、まだ咲くぞ!とか、まだシュートを伸ばすぞ!とバラが意思表示している場合は、つぼみを取ったり先を切ったりしていつでも冬支度できるようにしておくのも良いことです。

天気予報を気にしていこう!

いつまで咲かせられる?いつから冬支度?
これは気温と大きく関わります。ですから、天気予報が気になって仕方ない…
と、そうなればスキルUpした証拠ですね!
バラは生き物ですから、反応するのは気温ではなく体感温度です。
私ら生産者は体感温度で判断しますが、それは慣れていただいてからということで、今は天気予報の気温で判断していきましょう。
ネットでは、地域の細かな気温データが載っています。

枝枯れ対策はもう始まっている!

枝枯れへの対策はすでに始まっています。
・病原菌、雑菌の体内侵入
・使えない栄養を溜め込まない
・代謝を衰えさせない
今の時期になると病害虫も減ってきますが、ここでピキャットクリアを怠けてしまってはいけません。
病害虫が出ていなくても、10日に1度ぐらいは株全体にしっかり噴霧しておきましょう。
ぼかし肥料は止めて、ピキャットリバイバルのみに切り替えていきましょう。土にぼかし肥料が残っていたら軽く取り除いてあげてください。
バラの活性がまだ高くてもリバイバルだけで充分です!
「冬に剪定したとき、切った先から樹液が出てくるほうが良い!」と、なぜか私だけが言っています。
そりゃそうです。冬もバラたちは代謝しています。樹液を循環させているわけです。だから枝を切ると樹液が出てきますし、根は伸ばせるし、枝も凍らなくなります。

「枝を切る→樹液が出てくる→エネルギーや栄養が漏れる→春に影響する」
このように、ガソリンタンクに穴を空けたような感覚になってしまっていた方は、バラは生き物である!を再認識しましょう。

寒さに弱いバラには寒冷紗を掛けてあげるぐらいでOK!あとはバラたちが自分で何とかします。
だから、今の時期は水やりの回数は少なくなりますが水涸れだけは避けてくださいね!
気がつかないうちに水涸れさせて、それが冬の間に枯れ症状などで出るケースがけっこうあります。

気温が下がらない都市部では?

「1月でも平気で花が咲いちゃうんですが…」
都市部の気温は年々下がりにくくなっていて、バラがなかなか休眠しないところもあります。
そういう場合は、育てる側が無理矢理休眠させるようにしないとどうしようもありません。
こういう場合は、とにかく肥料は甘彩だけでやり過ごしてください。
そして、1月中旬になっても葉っぱが落ちない場合は、葉っぱを付け根から切っちゃいます。
「無理矢理休眠」ってことになりますが…
これは地球温暖化、ヒートアイランド現象が原因ですから、仕方ありません。

どうしても早く植え替えしたいときは?

いろいろご都合はあると思いますので、早く植え替えてはいけないとは言いません。
その代わり、花が終わってから10日ぐらいは平静を保ってあげることと、花が咲いているウチにリバイバルのみに切り替えてあげましましょう。

「栽培とは、少しでも有利にしてあげるおこないのこと!」
バラは強いので、少々手荒なことをしてもバラは頑張ってくれます。
でも、だからといってそれに頼ってばかりでなく、育てる側がバラにしてあげられることはやっていきましょう。

植え替え方法、土替え方法は別のところで解説しています。
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