「ナーセリーパワー」とか「ナーセリーアドバンテージ」とか…

なんか、間違って解釈されているところがあるようなので解説しておきますね。

「ナーセリーパワー」というのは、展示用鉢バラと鉢苗では解釈がまったく違ってきます。

展示用鉢バラは、豪華に咲かせて終わりです。
育て直すには、すべてリスタートさせなければ育て続けることはまず無理です。
アスリートであれば、コンディション抜群のパワーMAX状態ですね。

鉢苗は、今後皆さんが育てていくための「苗」です。
皆さんが育て続けていくわけですから、パワーよりも基礎体力!
基礎体力をしっかり整えた苗を、皆さんが育てることでパワーを付けていきます。

展示用鉢バラを求める人は、バラを育てられない人用かパーティーなどのディスプレイ用です。
つまり、苗ということではありません。花を見て終わり!

鉢苗は今後育ちやすいかどうかが大前提です。
5~10年は余裕で育つための基礎作りですね。
ですから、逆にパワーなど持つことは許されず、基礎体力作りに専念していきます。

初心者はナーセリーパワーがアドバンテージとなる!
中級者以上はナーセリーパワーがディスアドバンテージとなる!

展示用鉢バラも鉢苗も、ハウスの中で育てます。
良い環境、リスクが極めて小さい場所で育っていきます。

そして、皆さんの元に行くと…

ナーセリーのハウス内よりも良い環境をお持ちのガーデナーさんは、まず居ないと思われます。

たとえが変かもしれませんが…
都会暮らしのボンボンが、いきなり田舎の過酷な環境に置かれる…
まあ、そんな感じでイメージしてください。

生き物には「慣れる」というのがありますので、ハウス内の良い環境に慣れた鉢苗というのはどうしても甘さがあります。
雨風にまったく当たらずに育っていきますからね。

ピーキャットでは最小施肥の無農薬で育て、基礎体力をしっかり付けていくように育てていますが…
それでも、ハウス内で育った甘さはあります。
ハウス内で化成ガンガン農薬バンバンしてしまうと、皆さんの元ではまともに育たない鉢苗になってしまいます。
でっぷりパワーはあるでしょうが…

よって、こういうことになります。

■新苗を育てるのが難しいと感じる初心者は鉢苗

■新苗からの生育期間が短い寒冷地では、生育の遅い品種は鉢苗

■新苗から育てられる人は、新苗から育てるべき

「慣れる」ということでは、新苗から育てた方が圧倒的に有利になります。

ちなみに…

「新苗を鉢苗にするのと、鉢苗をもう一年育て続けるのと、どっちが良い?」とナーセリーに聞くと…
ほぼ全員が「新苗からやる!」と言います。
簡単だし、ラクですからね!

では、どうして今までは「新苗よりも鉢苗のほうが良い」と言われ続けてきたのか?

それは、バラを育てるのが難しいと言われていたからです。
今は栽培技術的に新苗からのほうが圧倒的に育てやすいですね。

ただ、新苗や大苗を多く余らせているところは今後も「鉢苗の方が育てやすい」と言い続けると思います。
在庫処分のために…

ピーキャットはこう断言しておきますね!

初心者の方は鉢苗のほうが育てやすいです。ただ、栽培技術を覚えればすぐに新苗から育てた方がカンタンでラクになります。

寒冷地の方で栄養生長期間がどうしても短くなってしまう方は、生育に時間が掛かる品種、越冬でダメージを受けやすい品種は鉢苗を選びましょう。

花さえ見られれば満足できる人は鉢苗を選ぶのもアリかな?

バラ栽培に慣れていない人へのプレゼントは鉢苗!

育てるのが難しいと言われている品種で、腕に自信が持てなければ鉢苗!

それ以外は…

新苗のみの選択になりますね!

バラブームが去り、新苗や大苗の売れ残りが増えれば増えるほど鉢苗が安く売られるようになります。
新苗と変わらない鉢苗の価格!ということで手を出してしまいやすいですが…

鉢苗にはディスアドバンテージが付いているよ!

それが化成ガンガン農薬バンバンで育てられていると…
さらにディスアドバンテージが…

「鉢苗のほうが癌腫を発見しやすいのでは?」

それはあるかもしれませんが、鉢苗で癌腫なら癌腫菌の数は恐ろしいほどになっています。
新苗から有機栽培して、もし新苗が癌腫持ちであってもいたずらに癌腫菌を増やさない方が有利とも言えます。
どちらも良いことではないですけどね。

「ナーセリーパワー」というのは、ガーデナーさんにとっては基礎体力のことです。
バランス良く、その品種がその品種らしく育っている苗であることが、ナーセリーの成せる技となります。

「どや?大きいやろ?多いやろ?すごいやろ?」

こんなのをナーセリーパワーなんて言っているナーセリーはいないと思いますけどね…