農薬というのは何でしょうか?
もちろん言葉の通り、「農業薬剤」のことです。

そして、日本には農薬取締法という法律があります。
この法律での農薬の定義は…
「農薬とは、農作物(樹木及び農林産物を含む。以下「農作物等」という。)を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物又はウイルス(以下「病害虫」と総称する。)の防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤その他の薬剤(その薬剤を原料又は材料として使用した資材で当該防除に用いられるもののうち政令で定めるものを含む。)及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる成長促進剤、発芽抑制剤その他の薬剤をいう。」

簡単に言いますと、「農業で生産される農作物の殺菌剤、殺虫剤、除草剤などは登録農薬でなければいけない」となります。
ここまでは何も問題はありません。
そのとおりです。殺菌剤や殺虫剤、除草剤などは人体や環境への影響が大きくなるので、行政が安全管理すべきものです。

ただ、問題は法律ではなく、行政の法律の解釈がおかしなことになっています。

まず、「農作物」という定義です。
皆さんは農作物と聞けば、農業で生産された野菜や果物と考えますよね?
もちろん、私も同じです。
しかし、行政の解釈は「人間が栽培管理している植物はすべて農産物」となります。

よって、庭であってもベランダであっても室内であっても…
植物を育てていれば農産物扱いとなります。

そうなれば、ガーデニングでの病害虫防除は農薬を使わなければいけない!と強制されることになります。

次におかしなことですが…
取り締まるべきは「殺菌剤」、「除菌剤」、「除草剤」などです。
にもかかわらず、「菌に効果があれば殺菌剤と見なす」、「害虫に効果があれば殺虫剤と見なす」など、農薬が病害虫防除を独占してしまっていることです。

これらにより、農業者だけではなく、ガーデナーの方やちょっと部屋に飾りたいだけの方でも何かを使って病害虫防除する場合は農薬使用を行政より強制されることになります。

さて、これは何のため、誰のためのことなのか?

本当に国民のためと思いますか?
有機リン系、ネオニコチノイド系の殺虫剤を子供たちや孫たちの生活空間で散布させるのは国民のためでしょうか?

「日本は農薬を国民に大量消費させたい何かがある!」

のかもしれません…これ以上の発言は控えます。