オーガニックは時代の流れ

時代は間違いなく、世界レベルでオーガニックに流れています。
ピーキャットも無農薬、オーガニック推進の立場ですが、ただ危機感のみを煽っていくやり方はピーキャットの立場としては間違っていると考えていますので、こちらで皆さんにも一緒に考えていただこうと思います。

世の中の流れは、「農薬=悪い、無農薬=良い」とされてしまっていますが、もちろん物事にはメリットやデメリットがあります。
それを踏まえた上で考えていってください。

農薬のメリット、デメリットとは?

「農薬」と聞くとすごく悪いイメージがありますが…
農薬は化成肥料と並んで、人類が恐れる「飢饉」に大きく貢献してきた存在です。
これを絶対に忘れてはいけません。今の裕福な生活、食べ物に不自由しないどころか飽食時代を築き上げたのが農薬であり化成肥料です。

一方、絶滅種を多数輩出させてしまったのも農薬です。
人類の食糧危機を無くすため、人類が豊かに暮らせるために多くの生き物を犠牲にしてしまったのも事実です。
そして、現在は人間が農薬を使用することで「しっぺ返しを喰らっている」という状況にあります。

農薬は今の時代に必要なのか?

品種改良や優れた栽培資材、栽培技術の向上で、農薬に頼らない栽培方法が世界的に成されています。
ただ、すべてにおいてまだまだ中途半端な状態ではあります。
この段階で農薬が必要か不要なのかは人それぞれ意見が分かれてくるとは思います。
私個人としては、地球温暖化もあり、いつ食糧危機が訪れるかわからない状況なので農薬不要とは言い切れないと思っています。

EU諸国が農業で使えない農薬を日本は園芸で使っている!

EU諸国では、2013年に 「ネオニコチノイド系農薬3種」という農薬に使用制限が出ました。
これは、現在世界各国でミツバチが激減していることに対してとられた対策です。

農業では、穀物、ミツバチが好む植物に使ってはいけません。また、家庭園芸では全面使用禁止です。
EU諸国で使用禁止となったこの農薬ですが…
日本では、家庭園芸用お手軽スプレーとして「いかにも安全である」がごとく売られています。
日本では今のところ、一番多く使われてる殺虫剤ではないのかな?
さらに日本では、ネオニコチノイド系農薬3種が規制緩和されました。真意はわかりませんが、EUで売れなくなった農薬をアメリカに押しつけられたという説がありますが…もちろん、そのような幼稚なことではないとは思います。でも、真意はわかりません。

ミツバチが消える!不可解な真実…

これは私が3年ほど前に別のところで書いた記事です。

皆さんもよくご存じのミツバチ…
このミツバチが世界中で姿を消そうとする現象が起こっている。
では、どうしてミツバチが消えていっているのか?
実はまだ特定できていない…
最有力はウイルス感染と言われているが、これだけが原因とは考えられないらしい…
農薬説、地球温暖化説、ストレス説…
どれも当てはまり、実際にミツバチに大ダメージを負わせている。
つまり、いろいろな要因が重なり合って大量のミツバチが姿を消したのではないか?
現在では、この複合説が最有力になっている。
では、私が「人間がやらかしたこと」と結び付けてみよう。
まずウィルス説だが…
ある国のミツバチを農業用に大量輸入し、そのミツバチが持つウィルスが世界各国に広まった。
つまり、外来種による感染である。
今まで存在していなかったウィルスに直面したミツバチ…
安易に生き物を入れる「外来種問題」は日本でも大きな問題になっている。
そして農薬説…
「ネオニコチノイド系農薬3種」がミツバチに大きなダメージを与えている。
この農薬、ここでは商品名を出さないが家庭園芸用のお手軽スプレーでも使われている農薬だ。
知りたい方はメールして欲しい。
これが起因となり、EUでは「ネオニコチノイド系農薬3種」が法律上使用禁止となっている。
各先進国もこれに続くと思われる。日本はどうするのかまだ不明…
この「ネオニコチノイド系農薬3種」だが、他の農薬と混ぜるとさらにミツバチに大打撃を与える。
理由は、この農薬は「浸透性」がウリの農薬だからだ。
地球温暖化説とストレス説については、これは専門家に聞いて欲しい。
「たかがミツバチで、どうして世界が危機的に感じているんだ?」
あまりご存じで無い方もいるかもしれないので、ミツバチの偉大さを説明しておこう。
世界の食物の1/3は、「花粉媒介動物」のおかげで収穫できている。
実を成らす植物は、花粉媒介してくれる昆虫があってこそ実を成らすのだ。
この「花粉媒介者」の代表格がミツバチである。
ミツバチがいるから、花は受粉でき、実を成らすことが出来る。
逆に、ミツバチがいなくなると受粉できないのだ!結果、実を成らすことが出来ない。
では、受粉できない場合はどうしなければならないのか?
これが人工授粉である。
日本では梨園がその代表格で、梨の木に花が咲いたら中国から輸入した花粉を人工授粉している。
梨園には花粉媒介者が存在しないのだ。

人体への影響

農薬が与える人体への影響…
農薬はしっかりとした安全性に関するテストがおこなわれていて安全だと主張されています。
しかし、実際に農薬が使われている現場では防護マスク、防護ネガネ、防護服に身を包んでから噴霧しています。
作物には残留農薬基準値が設けられていて、これをクリアできないと出荷停止となります。
「農薬は安全なのか?」
実際はどうなのかさっぱりわかりません。本当に安全ならば防護服などまとわずに噴霧できるはずです。
しかし…
私自身、何も防護せずに農薬噴霧した後は身体がだるい、身体がかゆい、熱っぽいなどいろいろ経験しました。
まして、農薬の影響は個人差が大きいと思われます。

問題の「ネオニコチノイド系農薬3種」
これは浸透性農薬と言われています。植物自体に浸透させますから、洗っても雨が降っても流れて無くなりません。
この「残り続ける」ことを残効性と言います。1度撒くと農薬効果が長期間残ってくれる優秀な農薬ということですね。
ただ、植物体内に長期間残るということは人体に入った場合も長期間残るということです。
また、皮膚からも入り込むことが出来るのが浸透性農薬の特徴でもあります。毒性は長く続くことになりますね。

「ネオニコチノイド系農薬3種」は害虫の神経系統を狂わせる農薬です。
神経系統というのは、基本的には動物は同じです!

だから、人間の神経系統をも多少は狂わせているはずなんですが…私にはわかりません。
これは医療関係などの他の文献を探してみて下さい。
ただ、この農薬は他の農薬を混ぜたり、希釈した水分が蒸発することで強さが変わります。
口から入れても危険とされているモノを皆さんが栽培で使う…
本当に安全なのでしょうか?

日本で使用禁止に出来ない理由…


皆さんもご存じの通り、日本の農業は米作りが主です。
この米作りでは、「カメムシ対策」としてこの農薬が使われています。
だから日本では、「ネオニコチノイド系農薬3種」を使用禁止にはできないのです。

という話もありますが…何かおかしな点はありませんか?
日本は米が余りすぎて減反政策している国です。
すでにネオニコチノイド系農薬3種を使用していない米農家さんはたくさんおられます。

バラ栽培に農薬は必要なのか?農薬自体は必要なのか?

ここまで言いのけておきながら、私は農薬は必要だと考えています。
理由は、地球温暖化に対する恐怖からです。
どうにもならなくなったとき、食糧危機に陥りそうなときには無くてはならないモノだと思います。
私自身、無農薬研究に携わっていますが、残念ながら現状の無農薬技術はまだ農薬不要と言えるほど完全に確立できてはいません。
もちろん、農薬があれば何とかなるとも言えませんが、アイテムのひとつとして万一に備えて失うわけにはいかないものでしょう。

しかし、普段は必要でしょうか?バラ栽培に必要でしょうか?
まして、住宅地で使うべきモノでしょうか?

あとは皆さん個人個人に判断をお任せします。
バラは無農薬でも充分に育ちますし、逆に農薬を使ったから育つというものでもありません。