うりゃ顔

有機土壌には微生物バランスが不可欠です。
有機土壌に存在すべき好気性微生物が、優位性の高い菌(強い)~弱い菌までしっかり居着いてこその有機土壌となります。

しかし、菌の世界をコントロールするというのは無理があります。
ある程度は自然に任せていくことも大事!
環境や条件を一番に考えながら、菌の世界を楽しんでみてください。

トリプルバイオからスタート!

土にMIX堆肥を混ぜることで、有機土壌の土台が作られました。
堆肥には微生物が居着いていますが、堆肥の微生物は分解菌のみとなります。
また、乾燥した赤玉土などと混ざる過程で死滅しやすくなりますので、あまり当てにはしません。

有用菌の増殖はまずはトリプルバイオから始めます!

トリプルバイオには、有用菌の中でも優位性の高い(強い)菌が配合されています。
強力繊維分解菌、線虫補食菌、有用糸状菌、豊富な放線菌類など、微生物バランスの上位を占める菌を先に投入し、増殖させていきます。

わかりやすく言いますと…

有用菌国家を作るために、先に強い武将たちを投入して支配させる!

こういうイメージで考えてください。

土作りの時、夏後、ダメージ後など、微生物バランスの最初はこのように築いていきます。

リバイバルを継続灌水

支配層(優位性の高い)の微生物だけでは有機土壌は成り立ちません。
たとえると、国家は武将だけでは成り立ちません。

国家には商人や農民が必要なように、有機土壌には優位性の低い(弱い)微生物の存在も欠かせません。

優位性の低い微生物はリバイバルに配合されています!

これにより、有機性の高い(強い)微生物~弱い微生物までが揃うことになり、有機土壌の微生物バランスが整います。

ただ、有機性の低い(弱い)微生物はちょっとしたことで数を減らしてしまいます。
増殖はするのですが、死んでいくスピードも速く、数は減らしてしまいます。

ですから、リバイバルは定期灌水します。
鉢植えなら週1ペース、地植えなら2週1ペースで灌水します。

これにより、どうしても数を減らしてしまう優位性の低い微生物をしっかり維持していきます。

壊れたらリスタート!

有機土壌は人的ミスで壊してしまうことがあります。
その典型が水涸れです。

土がダメージを受けた時は、トリプルバイオからリスタートしていきます。

成功したキーポイントは?

有機土壌に欠かせない微生物バランスの確保は2つあります。

有用微生物群を2つに分けた

優位性の高い微生物は、環境の変化にも強く、菌の世界でも他に駆逐されにくい。
優位性の低い微生物は、環境の変化には弱く、菌の世界では他に駆逐されやすい。

性質が違うので、投入ポイントを分けました。
トリプルバイオは、土作りや夏後、土がダメージを受けたときに投入。
リバイバルは定期灌水していく。

これで、微生物バランスの確保ができるようになりました。

栽培環境では維持できないと割り切った

優位性の低い微生物は、栽培環境での維持はかなり難易度が高くなります。
いくら挑戦しても、維持できません。

ですから、「維持できないんだ!」と割り切って定期投入に切り替えました。
これにより、いかなる環境下でも優位性の低い微生物の働きが維持できます。