うりゃ顔

EC値とかCEOとか、難しい科学的なことを言われるのが土壌分析です。
難しいですし覚える必要などありませんが、どういうものかだけでも触れておきましょう。

土壌のpH値

土壌のpH値は、日本だと6.0~6.8の弱酸性になっています。
地植えされる方は、土壌のpH値だけは計っておいた方がいいですね。
ホームセンターなどでも手に入る「アースチェック液」等であればけっこう安価で計れますよ。

このpH値に異常が生じると、バラの場合、以下のようになります。

酸性化(pH6以下)

窒素・リン酸・カリ・カルシウム・マグネシウムなどの主要栄養素をバラが摂取しづらくなります。

アルカリ化(pH7以上)

鉄や亜鉛、マンガンなどの微量要素が欠乏していきます。

もしpHが異常値を示しても慌てないでください。
ピーキャット流は施肥コントロールで、葉面撒布を主体にしています。
少しずつpHを戻していけば大丈夫なので、私まで相談してください。

土壌のEC値

EC値というのは硝酸態窒素の量だと考えてください。
つまり、窒素肥料がどれぐらい土壌に残っているかってことです。

数値的には0.5~1.5なんですが…
EC値というのは、「極端に多いか少ないかを分析する」ということでしか使えません。
土の保水率でも変わってくるので、そういうことも加味していきます。

ちなみに、従来のバラ栽培だとこのEC値は笑えるほど高くなっています。

EC値はピーキャット流では窒素濃度と言っています。
窒素濃度が高い=EC値が高いということです。

pH値とEC値の関係

pH値とEC値で、土壌に対しての施肥がどうなっているのかを見ることができます。

「何をぶち込んだからこうなったのか?」

ピーキャット流は土には何もぶち込みませんから、関係はありません。

リン酸吸収係数と有効態りん酸

リン酸を葉面撒布するピーキャット流はまったく関係ないことです。
ですが、知っておきましょう。

有効態りん酸とは?

土壌にどれぐらいの有効な(作物が摂取できる)リン酸があるかということです。
土壌では、リン酸というのは何かに結合しています。
その「何か」が何なのか?で摂取できるリン酸が違ってきます。

リン酸吸収係数とは?

リン酸は何かに結合して土壌に存在しています。
その「何か?」がどれぐらいあるかで、作物が摂取できるリン酸量は変わってきます。

ピーキャット流の考え方

ピーキャット流は、土は不安定要素としています。
よって、こういう数値があったとしても一変してしまうのが土です。
葉面撒布はラクですよね。

CEO

CEOとは、ズバリ保肥力のことです。
基本用土の物理的なところなので、皆さんがどう考えるか?というものではありません。

保肥力というのは、基本用土の質や粒子の大きさなどで大きく変わります。
粘土質は保肥力は高く、砂質は保肥力が低い!
だから、それに合わせて施肥量を変えていこう!という主旨の数値です。

わかりやすく言うと、ピーキャット流では土作りと施肥コントロールです。
CEOなんてアルファベットを使わずに、もっと簡単に表現しています。

鉢バラの基本用土は軟らかくも壊れない土が理想!なんてのは、ここに関係しています。

塩基飽和度

CEOという保肥力の器に対して、どれぐらい満たされているか?ということです。

器が大きければそれほど満たされている必要はありませんが、器が小さければタップリ満たされていないといけません。
そういう意味での数値です。

ピーキャット流の考え方は?

実は、上記のような数値は植物栽培においてとても大事です。

大事ですが、では皆さんが実践できるのか?

もちろん、こんなことやってられませんよね!
まして、土は不安定!数値はとても流動的です。

ですから、葉面撒布で事足りるようにしたのがピーキャット流です。
難しいことを簡単にしています。

土壌分析とは?

土壌分析とは、「次はどうやって行くか?」というための数値ではありません。
前向きなものではないのです。

どちらかといえば、学校の通信簿みたいなものですね。

「何をやっちまったからこうなったのか?」

ある家庭菜園の畑の話

pH値もEC値も異常に高い数値を出しました。
これ、肥料過多&石灰過多の典型です。葉物野菜のハウス栽培に特に多い傾向です。

あるガーデナーさんの庭の話

pH値は正常なのにEC値が異常!
これは典型的な肥料過多ですね。化成肥料の大量投入が原因でした。
ただ、化成肥料の大量投入なのでpH値が下がるはずですが…
なんと、バラ栽培なのに石灰を投入していたので、pH値だけは正常になっていたようです。

ある農家さんの施設の話

pH値もEC値も低い…pH値は、なんと4.5…
これ、使っている肥料に問題がありました。
単肥の場合は、それぞれの性質を知った上で加減しなければどれも異常値になることがあります。

まあ、こういう感じで分析していく数値になります。

そして!
大事なのは、異常値だからと思い切って改良というわけにはいかない!
土はバランスが大事ですから、バランスを保つためには急激なことをやってはいけません。

いかがでしたか?

ピーキャット流はすでにすべて加味してあるので、皆さんが意識する必要はありませんが…
地植えの方はpH値など計っておくのもよいかもしれません。