有機栽培と無農薬栽培…同じようで実はまったく違います。
でも、まったく違うけど関係性は深い!
…おわかりですか??
有機栽培 …品質向上、環境保全
無農薬栽培…農薬成分リスクをゼロにする
たまに「無農薬だから美味しい!」とか「有機栽培だから安全!」とかありますが…
それはこの2つが関連するからの話です。
有機栽培で無農薬栽培となる理由
有機栽培は、本来は品質向上のための栽培技術です。
味気ない作物ではなく、自然と生き物のチカラを利用して美味しく健康な作物を作るための栽培方法ですね。
ところが、有機JASの出現で有機栽培が大きく勘違いされるようになりました。
「農薬は使わない」「化成肥料も使わない」「遺伝子組み換え作物はアウト!」
農薬や化成肥料、遺伝子組み換えを否定する栽培方法として有機JASができたわけです。
一方、昔から存在する有機栽培は否定型ではありません。
「自然と生き物のチカラを利用して美味しく健康な作物を作る」ですから、農薬や化成肥料や遺伝子組み換えがダメという考え方はありません。
ただ、自然のサイクルを利用しなければいけませんから、それを壊す考えはダメです。
つまりは、土壌消毒や殺虫という行為はできないわけです。殺菌もできません。
雑草のチカラを借りるのなら除草剤は使いません。でも、借りないなら除草剤もかまいません。
自然と生き物のチカラを利用して美味しく健康な作物を作るためには、農薬成分は使えないというのが有機栽培の考えです。
自然のサイクルを壊さない、維持できるなら農薬や化成肥料は使ってもかまわない!というのも有機栽培の考え方です。
ここは、農薬や化成肥料の存在を否定する有機JASとは考え方が異なります。
たとえば…
『ネオニコチノイド系殺虫剤や有機リン系殺虫剤が使えるかどうか』
- 慣行栽培は…
農薬適正利用のルールで使います。
- 有機JASは…
規格外で使えません。
- 無農薬栽培では…
農薬残留基準値データベースに載っている農薬成分があるので使えません。
- 有機栽培では…
これらの殺虫剤は益虫を殺し、生態系を壊すので使いません。
こんな感じです(*^▽^*)
無農薬栽培をするなら有機栽培が有利な理由
農薬を使わないとなると、いろいろな栽培リスクがのしかかってきます。
病害虫防除はまさに大変!
そこで登場するのが有機栽培技術です。
土作りや施肥コントロールなどをしっかりおこない、益虫にも頑張ってもらいます。
自然や生き物の力を借りて無農薬でも乗り越えていくには有機栽培がとても有利になります。
有機栽培と無農薬栽培は別モノです
・有機栽培 …品質向上、環境保全
・無農薬栽培…農薬成分リスクをゼロにする
私は「有機栽培」と「無農薬栽培」は使い分けています。
品質や栽培技術では有機栽培と言っていますが、農薬リスクに関しては無農薬栽培と言っています。