ゆうきの園芸ショップのバラ苗生産は、現在のところ800品種の親木を保有しています。

うどんこ病に弱い粉粧楼、黒点病に弱いポールズヒマラヤンムスク、ベト病に弱いカクテル…
暑さに弱いロサグラウカ、そもそも生育力に劣るマジェンタクォーツ…
いろいろな品種をビニールハウスに押し込んで無農薬栽培で育てています。
イチゴやトマトでも無農薬栽培をやってもらっています。「とよのか」などのうどんこ病にかかりやすいイチゴの品種も無農薬で対処できます。

これをアンビリーバボーに感じる人が多いんですが…
もしくは、うりゃねこはバラの神様では?と…(*^▽^*)冗談です。

まずね、病気に強いとか病気に弱いって本当はどういうことかわかっていますか?

わかりやすく人間で話をします。
賞味期限が過ぎて腐った食べものを食べたとします。
これでお腹を壊した人とお腹を壊さなかった人はどちらが健康で身体が強い人ですか?

「腐ったモノを食べたって俺は腹など壊さない!俺様は強いんだ!」と、そうなる人も居るかもしれませんが(*^▽^*)
腐ったモノというのは毒素を持っているので、お腹を壊していち早く毒素を外に出せる人が健康で身体が強い人です。
一方、毒素を取り入れたのにお腹を壊さないということは毒素を体内に残してしまいます。ヤバい人です。

風邪もそうです。
クシャミや咳、鼻水というのは不都合なものを身体の外に出すため、身体を守るために出るモノです。
これが出なかったら、すぐに肺炎など重症化してしまいます。

つまりは食あたりやクシャミや鼻水は、身体が敏感だから起こることなんです!
そして、これはバラの病気も同じなんですね。敏感だからこそ病気にかかるわけです。

■病気に強い→鈍感である
■病気に弱い→敏感である

ここで習うガーデナーの方々は、「強い→鈍感」、「弱い→敏感」に変えて考えてみてください。

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これだけで視野がグッと広がりますよ

カクテルは強健品種で、湿度にとても敏感な品種です。
生育力がとても強いのですが、湿度が上がると葉っぱからの蒸散が一気に弱まりやすくこれでバランスを大きく失ってしまいます。
このバランスを失うことをカクテルはとても怖れるので、カクテルは葉っぱの免疫機能を一気に落とします。よってベト病に一気に感染してしまいます。
湿度が高いことにとても敏感に反応するので、カクテルは湿度管理をしてあげましょう。

というように、こういうのは栽培技術ではなくてガーデン技術になりますので私が話すべきかどうかは…
今後は、こういう品種の解説が増えてくと思われます。知らんけど(*^▽^*)

病気に強いというのは、病気に対する抵抗力が強いと思われがちです。
でも、人間で言うところでは抵抗力が強いということでは食あたりやクシャミや咳、鼻水が多くなることになります。
これが暴走するとアレルギーということになります。

バラの場合、たとえばカクテルを品種改良で湿度に鈍感にしてしまえばベト病にかかりにくくはなります。
でも、私は品種改良よりも湿度管理をやる事を考えます。

皆さんも、「このバラは病気に強い弱い」よりも「このバラは○○に敏感・鈍感」と考えていってください。

■葉っぱから水分が奪われることに敏感
■葉っぱを入れ替えることに敏感
■湿度が高いことに敏感
■暑いと水の蒸散が間に合わないことに敏感
■水の吸い上げが弱まることに敏感
などなど…

根頭癌腫病は人間の病気だとコレラや結核に相当します。非常在菌が起こす病気です。
でも、うどんこ病や黒点病、ベト病などは常在菌が起こす病気です。
そして、季節で起こる感染病です。
人間で言うところの風邪や食あたり相当です。
この常在菌の病気はバラの「○○に敏感」で起こることがとても多くなります。

私が品種解説をすると、この品種ごとの敏感・鈍感の話が多くなります。
皆さんも、こっちに切り替えてゆうきの園芸ショップの「ゆうきバラの会」で語り合ってくださいね。