肥料過多だと病害虫にやられやすい!

これは皆さんも聞いたことがあると思います。
肥料が多いと軟弱に育つとか、病害虫を呼び寄せるとか、いろいろ言われていますがこれはその通りです。

では、実際にはどうなっているのか?これを詳しく解説していきます。

具体的な肥料過多の対策はバラ指南サイトで書くことになります。
こちらは病害虫に関連した話となります。

肥料過多というのはどういう状態なのか?

肥料過多と言われたって、どういう状態が肥料過多なのかわかりませんよね。
ここでズバリ書いておきます。

肥料過多な状態とは

■バラが健全に栄養を消費・排出する限度を超えた場合
■土壌が根の浸透圧を超えた肥料濃度となった場合
■バラ体内の硝酸態窒素濃度が上がりすぎた場合

何のこっちゃよくわからないと思います(*^▽^*)

こういう基礎的な話はオンラインセミナーの「施肥セミナー」でやっていますので、よかったら参加してください。
肥料過多とは?を詳しく知ることができます。

どうして肥料過多だと病害虫が酷く発生するのか?

病原菌は胞子が飛んできてのことなので、肥料過多だからと狙われることはありません。
でも、病原菌が感染してバラの細胞からたくさんの栄養を摂取できれば、病原菌は活気づき強く成長し、次々と菌糸を伸ばし胞子を作り、また胞子を飛ばして栄養豊富なバラで感染し…
栄養豊富(メタボ)なバラの細胞を持つと、そりゃ病原菌はパワー満点となります(*^▽^*)

これ、害虫も同じです!
栄養豊富(メタボ)なバラの細胞を食べると元気いっぱい!たくさんの栄養を得た害虫はさらにパワーUpして増殖していきます。

バラは窒素濃度の高い水を摂取すると、消化しきれない分は硝酸態窒素としてバラ体内にとどめておきます。
でも、それを溜める機能は乏しく、硝酸態窒素は亜硝酸ガスとなってバラの体外に放出されます。
この亜硝酸ガスを羽根を持つ害虫は感知することができます!窒素が多い場所には栄養価の高い植物があるのを害虫は知っているんですね。
次々と飛来してきます。

ということで、肥料過多になれば病害虫に悩んで当たり前ということになります。

バラは肥料過多になるものなんです

肥料過多という定義が広すぎるので、ここでは2つのパターンで考えてください。

わかりやすく人間で解説します。

■今日は食べすぎたなあ
■メタボで生活習慣病になりました

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どちらも栄養過多ですよね。

でも、上は人間の身体がなんとかします。必要な栄養は消費し、余った栄養は貯めるか排出するかできます。
下はすでに病んでいる状態ですね。

次にバラで解説します。

■今のバラの状態では肥料濃度が高い
■メタボで体質が弱くなりました

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どちらも肥料過多です。

バラは人間ほど身体でなんとかできません。
ですから、病害虫対策ではどちらも肥料過多となります。けっこうシビアですね…
でも、メタボで体質が弱くなったら今シーズンは終わっているので、病害虫への餌として過ごすことになります。

バラだって現状での必要な栄養量は違ってくる

私たち人間は、元気なとき、疲れたとき、健康を害したとき…いろいろな状態で食欲は変わるし必要な栄養量も変わってきますよね。
風邪を引いたら焼き肉とか、私はあり得ない…

植物の場合、短期収穫物の野菜なら疲れていることなど許されず、定植から収穫まで元気いっぱいで育てるので肥料を効かせっぱなしにします。
でも、バラは違う!

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人間と同じく、生長過程で必要な栄養や栄養量が変わってくるんです。


枝葉が伸びる時期は窒素がある程度は必要です。そして花芽を付ける時期はたくさんの窒素が必要となります。
そして蕾を付け開花を迎えるとほぼ窒素は必要ありません。花が終わるまでは窒素は消費せず、花が終わって花がらを切ると次の芽吹きが始まり、またここである程度の窒素を必要とします。

窒素はエネルギーではなく細胞を作るタンパク質なので、細胞を作るとき以外は必要ありません。
ですから、同じ量を同じだけ与え続ける施肥では生長過程で必ず肥料過多が起こります!

ピーキャット流有機栽培はできるかぎり肥料過多を避けるために「施肥コントロール」をおこないます。

無農薬では化成肥料をオススメしない理由

無農薬栽培の場合、短期収穫物の野菜とは違い、バラ科植物への化成肥料使用は病害虫対策でかなり不利となります。
ですから、バラの無農薬栽培であれば有機栽培関係なく、化成肥料は使わないことをオススメします。

ただ、有機100%が良いかはあまり重要でなく、補助的に化成肥料を使うのはかまいません。
バラ科の植物を無農薬で栽培する上で、化成肥料を主としていくにはかなりの無理が出てしまうということです。

というのも…
実証テストをしたところ、化成肥料を与えると早い段階で亜硝酸ガスの噴出が始まります。
「早くしっかり効く!」がウリの化成肥料なので、もちろんそれは悪いことではなく大きなメリットです。
でも、早くしっかりなので余剰な窒素分をバラは排出しなければならなくなります。
安価なIB化成や窒素の塊の硫安はこれをとても起こしやすく、これらを使うのなら農薬との併用となります。

慣行栽培は化成肥料と農薬を使い、有機栽培は有機肥料と無農薬になる。自然栽培は無肥料…
病害虫対策でも、そういうことなのです(*^▽^*)

バラは肥料を与えないとたくさん咲かせられないので、有機肥料をメインに使い、化成肥料を使うとしてもあくまで補助的に使う方法を私はオススメしています。

施肥コントロールが上手く決まれば病害虫対策はラクに!

ピーキャット流有機栽培の大きな柱の一つが施肥コントロールです。
これはバラ指南サイト、もしくはゆうきの園芸ショップ資材店でいろいろ解説しています。

バラの生長過程に合わせて肥料を効かせたり抜いたりする…
病害虫の発生予測に合わせて肥料を効かせたり抜いたりする…

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まあね、なかなか上手く決まりません


私だって外すことは多いですよ!だってねえ、異常気象もあるし、バラは気まぐれだし…
でも、覚えればとっても楽しいですし、バッチリ決まったときの爽快感はた溜まらない!

バラのガーデニングは楽しくやりましょう(*^▽^*)

まだまだ話すことはありますが、これぐらいで

病害虫と施肥の駆け引きはまだまだ奥が深く…
これから窒素だけじゃなくてリン酸カリカルシウムマグネシウム、ミネラルと呼ばれる微量要素も出てきます。

カルシウムを与えただけでうどんこ病に悩まされなくなったとか、硫黄を土に入れたら黒点病に強くなったとか…

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まあ、普通にあります

ただね、うかつにパクったり真似はしないでくださいね。
これからすこしずつでも解説していきますので、素人の生兵法にならないようにお願いします。

ここで知っていただきたいのは、施肥と病害虫って深い関係があるんだなあ!ということだけでした(*^▽^*)