エス・ディー・ジーズ…
最近よく聞く言葉なのにゃ!
これからの時代はSDGs(エス・ディー・ジーズ)という世界レベルの目標があります。
が…
日本のバラ栽培、農業は世界からずっと遅れ続け、そのうちゴキブリ扱いされるんじゃないかな?と…
それはイヤなのにゃ!
ですよね。
それを打開するためにも、現実をきちんと理解しておくことが必要です。
今回は酷暑で起こる「日本のとんでもない夏」を紹介しておきます。
と…とんでもにゃい…
これを読まれている多くの方はすでに化学農薬は使用せず、肥料過多にも充分に留意されていることと思います。
一方、無知な方々の農薬乱用、肥料過多も留まることを知りません。
「さすがにこりゃヤバいな!」と気付いた農家さんなどから指導の依頼は来ますが…大半は「SDGsよりも今日の飯!」と考えているのが日本の農業…
ガーデナーでも無知なる故の農薬乱用が目に付きます。
日本もエス・ディー・ジーズを早く意識していけるようにならなきゃなのにゃ。
「SDGsと日本の栽培技術」という詳しい話はコロナが落ち着いてきたのでそろそろ公表しますが…
コロナでも既得権益が利権のために悪さばっかりしていましたが、農業なんかはさらに昔から根強い既得権益と行政の繋がりがあります。
そういう輩はさすがにSDGsで焦っていることとは思いますが、私たちはそういう利権は排除し、自然にも生態系にもバラたちにも人々にも優しい心を持ってSDGsを目標としていきましょう!
ただ、今回は夏限定の話のみとします。
酷暑に化学農薬を乱用してしまうガーデナーが多い日本のバラ栽培
ピーキャット流有機栽培を実践されている方は「黒点病は良い病気、バラの味方です!」と教わりましたよね!
まあ、これを言っているのはピーキャットだけです。
他では「にっくき黒点病、農薬漬けにしてでも止めてやる!」と教わっていると思います(*^▽^*)
バラの葉っぱは3ヶ月すれば老化するというのを知らないだけで農薬乱用し、環境や生態系を破壊し続けています。
とてもおぞましいですよね…
もうね、バラ栽培だけでも6月から殺菌剤・殺虫剤・殺ダニ剤が各地でものすごい量散布され、喜んでいるのは既得権益の農薬会社だけ…
農薬使用規定も守れず、いっぱいお金をかけては無駄な農薬漬けを繰り返しています。
その量たるや…SDGsなんて口が裂けても言えることではありません…
酷暑に農薬散布すると?
「農薬は国が安全だと認めたモノで…」と、簡単に騙されている人が多いですよね。
一方、欧米をはじめ今は先進国以外でも農薬規制が厳しくなり、日本が住宅地で平然と散布している農薬も、世界では大半が使えません。
日本の農産物がなかなか世界に輸出できないのも、農薬基準が世界は厳しいからです。
じゃあ、やはり化学農薬は危険なのか?
いえいえ、使い方次第です。安全に使えば安全だし、危険に使えば危険です。
ただ、住宅地での農薬散布は鬼畜の行い、住宅地のガーデニングで庭に化学農薬を散布するのは常軌を逸している行為です。
行政の農水省は既得権益の利益を守ることが最優先なので見て見ぬフリを続けていますが、とても危険な行為です。
では、ここでは酷暑で農薬散布するとどうなるのか?だけをピックアップします。
乾燥した農薬を高濃度で吸入する危険性
気温が高いとすぐに乾きますよね。
散布される農薬は安全だと言われている濃度まで水で薄められていますが、散布するとすぐに水が蒸発します。
そして乾くと高濃度の農薬成分だけが残り、あちらこちらに付着します。
化学農薬というのは残効性を持っています。つまり、乾いても毒性は持ち続けるということです。
1000倍で薄めた農薬も乾けば1000倍の毒性を持つことになります。
散布すると農薬はいくらかは不活性化するのですが、酷暑だと乾きが早くて不活性化する前に人に付着したり吸い込んだりしてしまうリスクが高くなります。
高気温でガス化した農薬で体調不良を引き起こしやすい
気温が高いと農薬成分が気化(ガス化)しやすくなります。
農薬を散布し続けている圃場に農薬に弱い人が行くと、天気が良い日は気化された農薬にやられて気分が悪くなったり倒れてしまう人が出ます。
私は何度も見てきました。バラ園やイチゴ狩りでもけっこう起こっています。
普段は大丈夫でも、天気が良い日や酷暑は気化が強く、農薬成分を多量に含んだガスが上がってきます。
農薬(化学物質)に弱い人は、天気が良い日や酷暑はそういう場所には絶対に行ってはいけません。
高温多湿で長時間、農薬成分が浮遊
湿度が高いと農薬成分の浮遊時間が長くなります。
酷暑は気温が高く湿度も高いのが特徴です。
この湿度が高くなると農薬散布したミストが長い時間浮遊し続けます。
暑い時期の早朝に農薬散布されると朝靄のように農薬が浮遊し続けるのは、湿度が高いときに起こります。
そして日が当たると朝靄のようなミストは見えなくなりますが、浮遊は続きます。しかも水分が蒸発されながら…
鼻から吸うときは濃度まで上がっているという…
酷暑では農薬臭さを感じたら逃げろ!
春や秋ならまだ耐えられても、酷暑での農薬散布は危険度が何倍にも高くなります。
しかも、6月から農家もガーデナーも驚くほど大量に農薬散布を繰り返します。
茨城県鉾田市にあるピーキャット農場では化学農薬は一切使用していませんが、6月からは少し風が吹いただけで農薬臭いです。
農薬成分を他へ飛ばしてはいけないというドリフト対策というのがありますが、これは絵に描いただけの現実不可能なことです。
夏休みは子どもたちを農業が盛んなところに連れて行ってはいけない!
とまでは言いませんが、私は知り合いにはそうアドバイスしています。
ここでの盲点は「酷暑で農薬散布しなくても春や秋に散布が多ければガス化が起こる」ということです。
酷暑は農薬散布されている場所に子供やペットを連れて行かないことをオススメしています。あくまでオススメです。
酷暑に肥料過多だと?
「バラは肥料喰い!」を未だに信じている人が多いみたいですが…
これの意味はご存じですか?
これ、あくまで「他の植物に比べて」ということであって、他の植物がどれだけ肥料が必要か知らないのに肥料喰いだと言われてものすごい量の肥料を与える…
これで土壌を壊してしまうガーデナーが後を絶ちません。
農家でも「塩基濃度がお化け数値で土を壊してしまった」という話がよくあります。
私は肥料過多をまずは改善して欲しいので施肥セミナーなどでこれをよく話します。
「化成肥料の窒素分は尿素、つまりオシッコです。この尿素がアンモニアに変わり、このアンモニアがアンモニア態窒素となって植物が摂取します。猫にオシッコされて目くじら立てているのに、どうして化成肥料を大量に入れてるの?」
今の時代は施肥コントロールで施肥を出来る限り控えていく栽培が主流になりつつあります。
ただ、未だに肥料を効かさないと育たないという一昔前の考え方が抜けない人が多すぎて…
土壌を壊し続ける、不要な二酸化炭素を排出し続けるSDGsに反した栽培が日本では主流になっています。
そして、この肥料過多により、栄養過多な水が河川に流れ海洋まで汚染します。
酷暑では土壌の水分が強く奪われます。
これにより、肥料を与えていると栄養濃度・塩基濃度が跳ね上がります。
化成肥料では濃度障害、有機肥料では加えて衛生的な問題が出てきます。
ピーキャット流有機栽培をやると、肥料の少なさに驚かされる!
バラ栽培経験者がピーキャット流有機栽培に変えると、皆さん口を揃えてそう指摘されます。
そもそも、バラって肥料喰いじゃなくて季節で栄養摂取が変わるだけなんですけどね。
ここで酷暑と肥料で知っておくべきことは…
- 土の塩基濃度が上がると植物は水を摂取しにくくなる
- 酷暑だとバラは熱の放出のために気孔からの蒸散を強くし、光合成はしなくなる
- 2年目以降の夏はバラに栄養生長させる必要はない、休息メインとする
酷暑にバラが起こす高温障害も、実は肥料過多が原因であることが多々あります。
酷暑の落葉は気にしない、水遣りをしっかり!
6月から恒例のバラ栽培農薬漬け…
どうして黒点病が6月から蔓延するのか?の理由も知らず、大量に化学農薬が撒かれ続けます。
6月になると雨が多くなり湿度が上がり、そして黒点病菌の活性が上がって黒点病にかかりやすくなる!
じゃあ、6月に雨が少なければ黒点病にならないのか?いや、同じように黒点病になる…
6月から黒点病が蔓延する一番大きな理由は、6月にはバラが葉っぱを守ろうとしなくなるから!
若い葉っぱは気孔の開閉が強く黒点病菌の菌糸の進入をしっかり阻止していますが、6月になると葉っぱが古くなって気孔の開閉が緩くなってきます。
そうなると、黒点病菌の菌糸の侵入が容易になり、次々と感染していきます。
黒点病は古い下葉から感染しますよね?
じゃあ、どうするか?
これは「黒点病対策セミナー」というのをオンラインセミナーでやっています。
ただ、防御が弱まった葉っぱを環境破壊の大きな原因である農薬漬けで落葉しないようにすることは愚かなことです。
SDGsどころではありません。
今はほぼすべてで環境破壊など起こすことなく対策できる栽培技術があります。
ピーキャット流有機栽培はそのひとつです。