
じゃあ、早速、酷暑対策を実践していきたいのにゃ!

では…
詳しい話は後回しにして、まずはカンタンな理屈を覚えておきましょう。

が、がんばるにゃ…

バラは基本的にはどちらかといえば寒い地域の植物ですが、とてもタフな植物です。
この地球温暖化による酷暑でもなんとか耐えしのんでくれてはいますが…
酷暑はかなりのリスクとなっていますので、生育不良や老化の大きな原因となっています。
また、デタラメな育て方により極度の生育不良や老化の原因にもなっています。

にゃるほど…

ですから、「バラの夏越し」をバラ栽培の新しいカテゴリーとし、早く対策していきましょう!
そして、まずはバラを虐待するようなデタラメな栽培方法を排除し、バラをいたわりながら育てられる栽培方法を取り入れていきましょう。

じゃあ、知らず知らず、バラちゃんを痛めつけちゃってたかもなのにゃ…!
まずは当たり前と思ってることから、ちゃんと意識を改めなきゃなのにゃ!

具体的なケースを簡単に並べておくので、ぜひ見直してみてくださいね。
水遣りを控えるというバラへの虐待をやめよう!
バラの栽培において「水遣りを控える」という、とても馬鹿げたことが未だに言われているみたいです。
もし、これを読んでいる方でこれを未だに信じているなら、改めてください。
その昔、「運動中は水分を摂るな!」と私たちも言われた記憶が…今では笑い話ですよね(*^▽^*)
「水が多いと根腐れする」は素人的考えです。
根腐れというのは酸素を持たない水にずっと浸かっていることで嫌気性微生物が起こすことです。
バラは水耕栽培でも育ちますし、水に酸素があれば根も緩慢にならずに伸びます。
高価な培養土を売りたい店のセールストークに騙されないようにしましょう。
安価な赤玉土は根詰まりは起こしますが根腐れは起こしません。普通の赤玉土は根腐れは起きません。
ピートモスの土なら乾いていないからと水遣りを控えることはせず、しっかり水遣りしましょう。
肥料過多で根焼けします!
酷暑は土がとても乾きやすくなります。
そうなると、水不足になるのと同時に考えるべきことは「栄養濃度、塩基濃度の急上昇」です。
これらが高濃度な状態により根の細胞が壊されたり、水の逆流現象で根が枯れることを根焼けと言います。
真夏は固形肥料を控え、薄い液肥を使いこなす施肥コントロールがガーデニングだけではなく農業でも広まりつつあります。
肥料を大量に消費させたい栽培方法はSDGsにも反していますし時代遅れです。
「バラは肥料喰い」は園芸資材メーカーの罠と考えましょう。
真夏には葉っぱはお荷物になるケースも!
バラは四季咲きが主流になっています。
春にも秋にも花を咲かせる栽培技術が必須なのですが…
春に出た葉っぱは秋には古くて機能しないことを知らない人が多い
ですから、秋に花を咲かせられない人が多いわけです。
夏は葉っぱの入れ替え時期なのに、葉っぱを勘違いしている育て方が目立ちます。
この春に出た古い葉っぱを無意味に大事にする育て方は農薬を乱用させたい栽培技術ですし、結果も思わしくありません。
有機栽培では葉っぱは大事にしませんし、酷暑の葉っぱは光合成はほとんどせず熱の放出に躍起になります。
酷暑は栄養生長をさせる必要もありません。
暑さに弱いバラは丸坊主でもかまわない、葉っぱを付けることを人間の見た目だけでバラに無理強いしない育て方にしましょう。
夏越しの失敗で多い老化現象
夏越しを上手くできないとバラ苗の老化が顕著に見られます。
よく言われる一本杉状態、新しいシュートが出てこない、秋に花を咲かせないは多くが夏越しの失敗によるモノです。
これは実際に細胞を分析して謙虚に結果が出ています。
夏越しが上手くいくと細胞の老化(木質化)が早まらず、夏過ぎに強い細胞分裂を起こせる苗であり続けます。
タフな植物は防御も強い!
バラの動きが悪くなる原因は老化もありますが、バラが防御に入ってしまうことでも起こります。
この防御はホルモンによってなされ、防御が解かれるまでには時間がかかります。
植物が一番防御するのは水を失わないようにすることです。細胞にパンパンに水を張っておく必要がある植物は水を失うことを極度に防御します。
ですから、酷暑に起こりやすい水涸れはバラが防御に入り、その防御を解かなくなることで生育不良となります。
「水は命の源!」
細胞の老化現象は自然に起こることですが、水涸れによる防御で老化を早めないように心がけましょう。
有機栽培なら土作りと施肥コントロールでラクラク!
有機栽培が酷暑に強いわけではありません。
ですが、有機栽培だと酷暑のデメリットに対処しやすくなっています。
- 有機栽培の土(有機土壌)は幾ら水遣りしても水が溜まらず嫌気性土壌にはなりません。
- 好気性土壌を保てるので、いくら水遣りしても根腐れは絶対に起こりませんし根も緩慢にはなりません。
- 根焼けを起こす施肥も、酷暑は固形肥料を使わずに液肥メインにします。
- 農薬を使わないので、古くて機能が弱い葉っぱをいつまでも付けることはしません。
春と秋の葉っぱの入れ替えがスムーズになります。 - あとはしっかり水遣りを続けていくことで夏越しはラクラク!
秋の絶品の花を堪能できる育て方ができます。