ベト病の解説


発生時期:春先・初夏・秋
発生箇所:新しい葉や茎に出やすい。品種により広がりの度合いが異なる。
症状  :1cm前後の不整形の灰褐色もしくは紫褐色のシミ状の斑点が表れる。

ベト病と黒点病の区別が付いていないケースがあります。
ベト病の特徴は不整形で紫色のシミです。よく観察して判断を誤らないようにしましょう。
ベト病が出やすい条件は、
・日中と夜間の気温差が激しい
・湿度が高く風通しが悪い
・ベト病が出やすい品種
などがあります。
ベト病は別名「露菌病」とも呼ばれ、夜間に葉っぱが濡れている状態や、朝露が発生するような環境でよく起こります。
2時間で感染し、4時間で発病し、増殖スピードも早いことから、出てしまうととても厄介な病気になります。
早めの処置で蔓延を防いでいきましょう。
ただ、ベト病が出ない環境ではまったく出ません。相対的に湿度が低い場所ではほぼ感染は見られません。
梅雨の時期、秋の長雨の時期、昼夜の寒暖差が激しい時期に多発しますので、この時期は観察を怠らず、葉っぱに異常があればすぐに対処していきましょう。

判断間違いに注意!

ベト病を黒点病や葉っぱの傷による変色と間違ってしまう方が多くおられます。
これにより対処方法を間違え、さらに蔓延させてしまうケースがありますので注意していきましょう。
もし見分けが付かない場合は、写真を添付の上、なんでも相談室をご利用ください。
葉っぱが紫色に変色することが目安になります。

ベト病の無農薬・オーガニック対策

1.水の供給

ベト病が出る場所では、できるかぎり周りが水で濡れないようにしていきます。
葉っぱは決して濡らさないようにし、水打ちなど、湿度を上げる行為は控えます。

2.除菌・洗浄

普段の除菌・洗浄は定期的に行いますが、ベト病が発生する場合は朝限定でおこないます。
夕方以降は葉っぱが濡れていないようにしていきます。

除菌・洗浄は周囲も含めて広範囲におこないます。
陽の当たらない場所もしっかり除菌しましょう。

5.栄養補給

新しい葉の細胞が強いと病気に強くなります。
ピキャットクリア散布の際には、カルシウムを混ぜるようにします。

また、肥料が少なすぎるとかかる傾向も見られるため、出やすい品種については肥料を適度に効かせておくことも大切です。

6.環境整備

ベト病が出る場所では、雑草をよく観察しておいてください。
雑草にも出ますので、予知できます。

ベト病対策は環境整備がとても大事です。
とにかく、夜に過湿にならないことが重要です。
マルチングはできる限り新しいモノに取り替え、マルチングも夜には濡れていないようにします。
葉っぱが混み合うとベト病が蔓延しますので、葉っぱの整理も効果的です。

とにかく風通しを良くしていきます。
つる性バラの場合は、誘引しなおしてでも風通しを確保してください。

また、過湿が大きな原因ですので過湿を改善する対策をおこなってください。