灰色カビ病の解説


発生時期:雨が多く、湿度が高く涼しい時に発生しやすい。
発生箇所:花、蕾。腐敗部分が接触して葉等にも感染する。
症状  :花に水浸状の斑点が現れ、やがて斑点が褐変し、表面が灰褐色のカビで覆われる。

開花前〜開花後まで、蕾や花に、湿度が高い場所で発症するのが灰色カビ病です。
また、放置していると次々と感染し、葉っぱにも感染していくことになりますので早めの処置が必要です。
ただ、早めの処置で収束し、花が終われば蔓延しなくなりますので、開花時期だけしっかり観察していきましょう。

灰色カビ病は湿度が低い場所ではほぼ感染せず、気温が高くなると自然に収束します。
特にハイブリッド系の大きな花に感染発症します。灰色カビ病に感染しやすい品種もあります。
また、カルシウム不足や肥料過多で出やすくなりますので栄養管理もしっかり考えていきましょう。

灰色カビ病の無農薬・オーガニック対策

2.除菌・洗浄

ピキャットクリアの定期撒布で感染・発症は見られなくなります。
ピキャットクリアは花を傷めませんし、花も衛生的になります。

3.土作り

うどんこ病と同じく、窒素過多、カルシウム不足が灰色カビ病蔓延を助長させます。
土が栄養過多にならないように、リン酸は葉面撒布してカルシウムとの結合を防ぎます。

5.栄養管理

リン酸が効いている時期に窒素が効き過ぎている場合は、さらに窒素を控えます。
じっくり開花させ、花の強さを出していきましょう。

4.病害虫防除

発症してしまうと、その花はもう美しさを持ちません。
切り落とすことで物理的防除とし、他への感染を未然に防ぎましょう。
早めに切って次の花を狙うほうが賢明です。

6.環境整備

うどんこ病と違って、湿度が高い場所で感染・発症します。
花やつぼみが濡れていても早く乾くように、風通しを良くする工夫をします。
毎年発症する場合は、マルチングを新しく取り替えたりして乾燥できる環境にしましょう。