バラ苗作り…とても難しそうで職人技のように思っていませんか?
実は、とっても簡単!
ピーキャットは女性スタッフでもラクラク!農場に遊びに来たお客さんでもラクラク!
コツさえ覚えれば、それほど難しいことではありません。
苗作りの職人技というのは、これは「生産」です。
生産効率を上げて、とにかく数多く作るための技が職人技です。
皆さんは生産者ではありませんので、手際よくする必要などありません。
しっかりコツを掴んで、時間がかかっても確実に作っていけば大丈夫です。
私が苗作りをお教えするときは、やり方よりもまずは「どうして失敗するのか?」を知ってもらいます。
どうして失敗するのか?
バラ苗作りというのは、それほど難しいわけではありません。
成功率はプロだと90%は超えてきます。アマチュアでも大して変わりません。
違ってくるのはスピードだけです。
こういう場合では、どうすれば上手くいくか?よりも、どうして失敗するのか?を先に学んでおいた方が有利になります。
失敗する3つの要因は、「乾く」、「腐る」、「感染する」の3つです。
これを頭に入れてからやり方を覚えると、一気に成功率が高くなります。
乾くを考える
生き物の細胞は水を失うことで死んでしまいます。
では、何が乾くのか?
たとえば、接ぎ木の場合は台木に接ぎますが、台木は水を吸わせるか土に植えると乾くことは滅多にありません。
もちろん、台木も乾かしてしまえばダメになりますが、それほどデリケートではありません。
乾くを強く意識するのは穂木です。
・挿し木 …挿し穂(穂木)の樹液が循環せずに挿し穂が乾く
・切り接ぎ…台木と穂木が活着していないことで穂木に樹液が循環せずに穂木が乾く
・芽接ぎ …台木と芽が活着していないことで芽に樹液が循環せずに芽が乾く
挿し木を日陰で行う理由は、挿し穂の水分蒸散を減らすためです。
挿した穂木は根を持っていませんから、まだ水をしっかり摂取できません。
挿し穂に葉っぱを付けて挿すのは、根の浸透圧が無い代わりに葉っぱの蒸散力で水を吸い上げようとしているからです。
挿し木でこういうことを考えるのは、とにかく樹液を循環させて乾かさないためです。
切り接ぎを冬に行うのも、穂木が水分を強く奪われないためです。
形成層を上手く合わせて切り接ぎすればすぐに樹液は穂木にも循環しますが、蒸散が多すぎたり循環が弱かったりすれば乾いてしまうリスクもあります。
また、台木も穂木も切り接ぎ面を乾かしてしまうと表面の細胞が死んでしまって活着しなくなります。
活着面を指で触らない、陽の光に当てない、乾燥した空気にできるだけ当てないなど、気をつけなければいけません。
芽接ぎは芽を接ぐのですが、作業中に芽を乾かしてしまうことで活着しなくなるミスは出ます。
芽接ぎは作業中の素早さがどうしても必要になります。
少しでもミスを無くすように、台木や穂木は水をタップリ吸わせておきます。
腐るを考える
腐るのは腐食菌がバラ体内に侵入し増殖することで起こります。
挿し木の場合、挿し木の土には堆肥も肥料も入れません。
ピーキャットは赤玉土のみで行います。
その理由は、普段は堆肥や肥料を分解する有用菌ですが、根の無い挿し穂の場合は分解される対象にされてしまいます。
また、挿し穂内の栄養も腐食菌が増殖しやすい原因となります。
切り接ぎや芽接ぎの場合は、活着が甘くてそこから腐食菌が侵入し増殖することがあります。
接いだばかりの穂木は腐食菌すら抵抗できない状態である場合があります。
接ぎ目が黒く変色してくるのは、これが原因です。
ピキャットクリア100ppmを噴霧しながら切り接ぎ作業していきましょう。
活着面は特に汚してはいけません。
また、穂木を長時間水に浸けておくと水に腐食菌が増殖して穂木体内に侵入してしまいます。
ピキャットクリア30ppm程度に浸けておくと安心ですね。
挿し穂や穂木は、剪定ハサミやナイフに付着した腐食菌が侵入することもあります。
私ら人間が滅菌された手術器具で手術を受けるように、剪定ハサミもしっかり除菌しながら使っていきましょう。
もちろん、その役目はピキャットクリアが担っています。
感染するを考える
苗作りでの感染といえば、根頭癌腫病と疫病です。
どちらも致命的な感染となりますので、苗作りは徹底除菌を心がけてください。
まず、一番大事なのは感染した台木や穂木を持ち込まないことです。
次に、感染の疑いがある場合はピキャットクリアの体内除菌を活用してください。
ピーキャットは念のために、台木、穂木ともにすべて体内除菌しています。
そして、2次感染を防ぐためにハサミやナイフはしっかり除菌しながら使っていきます。
この2次感染が大きな蔓延要因です。
ピキャットクリアを手元に常備してからおこないましょう。
常に頭に入れて作業しましょう!
いかがですか?
・乾かさないこと
・腐らせないこと
・感染させないこと
この3つを常に頭に入れておいてください。
そうしただけで、もう成功したも同じこと!
苗が作れるようになると、今までのバラの見方も変わってくる方が多いようです。
別に職人技とか自慢できるような技ではないので、気楽に楽しんでくださいね!