同じ大きさの鉢に植え直す場合

作業例動画

写真で解説

スリット鉢に植わっていたバラを、スリット鉢に植え直してみます。
木立バラは、枝が長いままでは作業しづらいので、仮剪定を行っておきます。
目標の剪定位置より高めの位置でひとまず枝を切っておきます。
あまり伸びないタイプのミニバラなどは必要ありません。
誘引してあるツルバラの鉢土を全部植え替える時は、鉢が動く程度に誘引を解いて行います。

土の準備と鉢の準備

こちらは新苗の植え付け方法と同じです。
そちらを参考にしてください。

鉢から抜く


株を鉢から抜きます。
基本的には、株元をつかんで、鉢を持ち上げ、鉢の縁を上からたたけばスコンと鉢は抜けます。
抜けない場合は無理してはいけません。

抜けない場合は、鉢を横に倒して鉢の側面をたたき、鉢と土の間に隙間を作ると、抜けるようになります。
テラコッタ等の固い鉢の場合は、鉢と土の境にスコップを入れたり、周りの土を減らして株が動く感じにすると抜けます。

土を取り除く


これくらいの根張りであれば、拳で叩いていくだけで、根を切らずに土を崩すことができます。


あまりにも根が張りすぎて崩れない場合は、根切りスコップで固まっている部分を切り落とします。
まず始めに、根鉢のあまり根が張っていない肩の部分の土を落とします。
それだけでも土は崩れやすくなります。

カチカチに固まった粘土質の土などはどうやっても崩れない場合があります。
そういう場合は、バケツに水を張って溶かしながら崩していきます。

根は多少切れてもかまいませんので、頑張って土を落としてしまいましょう。

土を取り除けたら、ハサミを入れて根を整理します。

根を洗い処置する

これは大苗で解説しています。大苗と同じようにやっていってください。
体内洗浄など、来年に向けてそつなくこなしていきましょう。

鉢に植える


株向きのバランスと、株の接ぎ口が土の上に出るように高さを調整して、株を据え、株元をしっかり持ちながらある程度土を入れます。

鉢植えの植え替えの場合は細かい根の量が多いので、大苗のようにスムーズに根の間に土が入っていきません。
根が混んでいたりすると上から土を入れただけでは隙間に入り込めないこともあります。
半分くらい土を入れたら、指で、根の間に土を送り込んであげましょう。
ですが、しっかり押さえ込んで植えれば、後は水遣りの時に根の間に土が流れ込んでくれます。
棒で土を突き入れるなど、やり過ぎた方が悪い結果になります。

しっかりと水を与える


土を入れ終えたら、あとはしっかりと水を与えて完成です。
トリプルバイオももうやってしまう場合は、このタイミングで表面に撒き、水やりの水で混ざる程度で大丈夫です。
トリプルバイオ自体は、3月頃に与えても良いです。

本剪定は2月頃に行います。

鉢の大きさを大きくする場合

鉢の大きさを大きくする場合は、根の量を強く整理する必要はありませんが、根の周りの部分をほぐして植え付けると根をはりやすくなります。
もしあまりにも根が詰まっている場合はしっかりほぐして少し整理して植え付けます。

植え替えをせずにメンテナンスのみの場合

植え替えをしない場合は、上の方の土をできれば4分の1位取って(根が多少切れてもかまいません)、新しい土を入れてあげます。
入れる土は、いつもの培養土よりも堆肥を多めにして入れるのがお勧めです。
培養土が基本用土:堆肥=6:4だったとするならば、基本用土:堆肥=4:6のようなイメージです。
上の方の土が取れないくらい根が張っている場合は、植え替えをお勧めします。