今回、ここではとってもわかりやすく書きます。
農薬はどうして消費者から避けられるのか?
これを理解せずに、ただ闇雲に自分の考えを押しつけようとして消費者に退かれてしまっている場面をよく見ます。
退かれてしまうと消費者に理解力が無いとか、オーガニックに洗脳されているとか、見当違いに消費者を批判します。
このままではオーガニックの波にのまれて終わりなので…
まあ、私に言えることだけ書いておきます。それをとてもカンタンに!
農家は消費者を勘違いしている!
農家の思い描く消費者というのは、まあ大半が一般の主婦です。
科学に疎くて、学も乏しくて、農業や農薬の事なんて何もわかっていない…
いつの時代やねん!(`Д´)
だから、自分の言うことを理解しないと理解力に乏しいとか、自分の主張を受け入れてもらえないと誰かに洗脳されているとか、意見されると農業や農薬がわかっていないとか…
消費者が悪いから農薬が批判されているとなってしまいます。
だから、大半の農家は消費者をなんとか理解させようとします。
なぜ農薬が必要なのか、農薬はどのように使うべきで、どう使われてるのか?…
消費者はこの情報が不足しているので、だから農薬に否定的なんだと思い込んじゃうんですね。
何様やねん!(`Д´)
「なぜ農薬が必要なのか、農薬はどのように使うべきで、どう使われてるのか?」
すでに農家は消費者を下に見ているわけです。
私は消費者を他分野の専門家として見ています。
一般の主婦と思いきや医師だった、料理好きのおじさんかと思ったらシェフだった、今の子供っていろいろ知ってるなあとかねえ…
今の時代はそれが普通のこと!
理解してくれないのは相手が悪いじゃなくて自分の能力が劣ると考えないといけないんじゃないかな?
相手を押さえつけようとするから逃げられる!
「科学的に証明されています!」、「科学的根拠があります!」、「すでにエビデンスがあります!」
この言葉は、相手を有無を言わさず抑え込むときによく使われますが…
それが通用しない人が登場すると、一気に形勢が悪くなってしまいます。
私のやり方は相手を押さえつけず、知識や理論やデータで相手を溺れさせる(*^▽^*)それも良くないかな…
でも、力尽くでおさえるよりは信頼性は高いと思いますよ。できるかどうかは場数がモノを言います。
知識で訴えず努力を訴えるからオーガニックは強い!
今は農家も大学を出てる人が多いですよね。私もそうです。
他分野からも農業に来るので、今の農家は学歴の高い人もそこそこいます。だから、農業の世界ではお利口さんの部類にはなるんですが…
外に出るとねえ…
私も研究者のお手伝いをしたりレポートのお手伝いをしますけど…
私が論文書いたり、何かを発表することはあり得ない(*^▽^*)
私のレベルじゃ、あくまでお手伝いです。
お手伝いできるだけでもすごいことだと思いますけどね。学術側から信頼され期待されるわけです。
オーガニックって知識をひけらかすことはやらないんです。
どれだけ消費者のことを考えているのか、自然や生態系のことをどれだけ考えているのか、これからの未来をどう考えているのか…
その努力を消費者に伝えているんですね。そしてファン(お客さん)になってもらっています。
薬剤の安全・危険について学ぼう!
すごく簡単なことを書きますね。
(1)○○は安全で、人間が安全基準に従わなくても安全になる
(2)○○は安全だけど、人間が安全基準に従わないと危険になる
(3)○○は危険だけど、人間が安全基準に従うから安全になる
(4)○○は危険で、人間が安全基準に従っても危険になる
これは世の中のモノすべてに当てはまりますよね。
農薬も医薬品もガソリンも洗剤も、シャンプーも醤油も玉子もチャーシューも…何故かラーメン方向に(*^▽^*)
これはわかりますよね。
さて、農薬はどれに当てはまるでしょうか?
(1)農薬は安全で、人間が安全基準に従わなくても安全になる
(2)農薬は安全だけど、人間が安全基準に従わないと危険になる
(3)農薬は危険だけど、人間が安全基準に従うから安全になる
(4)農薬は危険で、人間が安全基準に従っても危険になる
日本では(3)が正解になります。
(1)はどう使おうが安全なモノですね。安全基準とか関係なく安全とされているモノです。
(2)は本来は安全だけど、安全基準を間違えると危険になる可能性があるモノです。
(3)は本来は危険だけど、安全基準を遵守すれば安全に使えるモノです。
(4)は本来は危険だし、安全基準に遵守しても危険であるモノです。
農薬は(3)なんですね。これがわからない人は…どうしましょ…
農薬がどうして危険なんだ?
「農薬は危険だけど、人間が安全基準に従うから安全になる」
この「農薬は危険だけど…」と言った途端に、たくさんの農家が噛みついてきて釣り上がっちゃいます。
秋のイワシのように…(*^▽^*)冗談です。
「農薬は危険だと言いやがった!」、「農薬は安全なのにどうして危険だと煽るんだ!」…
まあ、すごいですねえ…
でもね、この農家たちの言っているのは食の安全だけなんです。
しかも、農薬残留基準値のことだけ…
消費者の方々は「農薬の安全って食の安全だけじゃないよね?」ってわかっていますが、農家は農薬を危険と言われたくない思いで盲目になっちゃいます。
冷静になって欲しいけど、目が血走ってそうで…(^_^;)
で、私が農薬の食の安全だけで言うと…
×農薬は農薬暫定基準値があるので安全だ!
○農薬残留基準値を下回る作物は安全だ!
農薬暫定基準値というのは、農薬の安全を示すものではありません。あくまで作物の安全を示すものです。
って、当たり前ですよね?
農薬暫定基準値を超えた作物は危険なわけですから、農薬は危険なわけです。
だから…
農薬は危険だけど、人間が安全基準に従うから安全になる
そのままでしょ(*^▽^*)
農薬を安全としたい気持ちはわかるけど…
あまり言いたくないけど、
「農薬は1000倍とか3000倍で薄めて使うんだ。ほとんど水なんだ。これで危険だと言うのは気が知れない」
これねえ…
消費者に農薬は安全だと認めてもらいたい気持ちはわかります。
危険だと煽られたくない気持ちもわかります。
でも、事実と違うことを消費者に押しつけたら、へんてこりんなオーガニックと変わらないんじゃない?
どっちもどっちだし、見過ごしているのならオーガニック側を批判することもやっちゃいけないよね?
低レベルの言い合いを避け、慣行栽培も有機栽培もわけることなく有用な話し合いをするためには、まずは自分たちが襟を正さないといけない。
これは批判ではないです。
人は自分が有利になるためにはそれが自分の意とは違っていても利用したくなります。
孤独にならないように、角が立たないように、過ちはわかっていても事を荒げないようにとしてしまいます。
でも、ちょっとずつでもみんなが勇気を持てば…
本来はみんな正義感を持って言ってるんだから、消費者への説得力はとても大きくなります。
農薬もコロナワクチンも同じ!選択できるようにしないと!
コロナワクチンはああだこうだと言い合ってますよね。私よりよほど頭が良い医師同士が言いあっています。
では、これについてこの間、ある農家が私に説教しようとした話を出してみます(*^▽^*)
客観的事実を真実と勘違いしちゃっています。
同じく参戦していた農家はこう言ってました。
農薬もワクチンも客観的事実ではないんですが、「ワクチンは安全だ!」、「農薬は安全だ!」という個人の主観を人に押しつけようとしている(*^▽^*)
まあ、こんな言葉遊びはどうでもいいんですが…
「ワクチンは安全で効果も高いのに、どうして国民の半分は摂取しようとしないんだ?」
「農薬は必要で安全なのに、どうして消費者は避けようとするんだ?」
そりゃそうでしょとしか言えない…
真実はわからない!コナンは真実は一つと言ってるけど、その真実がわからない!
だから人は迷い、考え、何かを探そうとするわけです。
そして、不安があれば人は避けよう、回避しようとします。
これがオーガニックの波の正体かもねえ(*^▽^*)
どっちを選ぶかは消費者の選択です!
■農薬残留基準値以下の作物は安全
■農薬を使っていないので無農薬の作物は安全
私はどちらも安全だと消費者には伝えています。
どちらも農薬の毒性は存在していないので、言葉の通り安全です。
ちまたでは、農薬を使っていたら基準値関係なく危険とか、農薬を使っていないと自然毒で危険とか…
まあ、どっちもどっちで言いあってますよね。
また、
■農薬残留基準値チェックは完全にできているのか?
■無農薬と言っているが証拠はあるのか?
なんてのも言いあってます。
どっちもどっちで、それは消費者も気付いています。選択するのは消費者!ただ、それだけです。
消費者の選択は消費者の事情で決まります。科学があ!とか基準があ!ということでもないのです。
それを押しつけてはいけません。
慣行農家とオーガニック農家の実情
「オーガニック農家は儲けやがって!」ってよく言われます。
消費者を騙して儲けやがってまで言われます。
確かに儲かってると思います。
でも、それはやり方の違いとか時代や社会でどういう結果なのかということであって、オーガニックを詐欺呼ばわりするのはいけません。
そもそも、慣行栽培は収量メインで考えている農家が多いはずです。
たくさん作って儲けたい、でもそうなると作付面積が広くなって経費がかさむから反収を上げないと…
そういう話が多いですよね。
そう考える農家が多いと、当然ですが需要以上の供給となって単価は下がっていきます。
有機栽培や自然栽培は品質メインで考えている農家が多いはずです。
いくら作ったって、消費者が買ってくれないとどうにもならない。
市場やJAに出しているわけではないので、売れなきゃ廃棄するだけです。
だから、収量よりも消費者が買ってくれるモノを作ろうとします。売れれば単価は一定なので儲かりますが、売れないと何の保証もありません。
ただ、これって慣行農家とオーガニック農家の違いではないんです。
売り方、作り方の違いなんですね。
慣行農家でも市場やJAに頼らず品質勝負しているところはたくさんありますし、これからはその時代になって行くはずです。
JAもブランド化に走り、収量よりも品質で勝負する時代になってきました。
現在は圧倒的に慣行農家が多く、供給量も圧倒的です。
でも、「需要<供給」ばかりで単価が上がりません。
一方、有機農家や自然農家は数がとても少なく、収量メインではないので供給量もかなり低くなっています。
でも、「需要>供給」で単価は安定しています。言い値なんてのも(*^▽^*)
あくまで傾向です。
消費者が農薬を回避したい本当の理由は?
農家は消費者は農薬を知らないと思い込んでいます。
でも、日本のガーデニング人口は3000万人ぐらいです。この中で農薬を使ったことがある人はどれぐらいいるでしょうか?
都心に住んでいる人は農薬のドリフトなんて言われてもなんのことやらわからないと思います。
でも、郊外だとけっこう問題になっています。
では、農薬を否定する人は農薬を知っている人でしょうか?それとも知らない人でしょうか?
私は農薬を知っている人、使った経験がある人、農薬で症状が出た人を対象に農薬とは?を話しています。
そして、農薬は危険だけれど安全に使うからこそ安全だと理解してもらっています。
それが…
農家がTwitterでことごとく暴露してくれたので…新喜劇状態です(*^▽^*)
これも農家が言っていた話です。
中国は信用おけないけど日本の農家なら信用できる!ことをできているのかどうか…
信じたいし、信じないとダメなのも消費者はわかっています。そう思ってくれる消費者はたくさんいます。
でも、農家は20~80歳まで全国にたくさんいます。
そして、Twitterだけでもあららな内容が…もう、いっか!
消費者は農家の話が聞きたい!
消費者は農家の話にとても興味を持っています。
でも、単価が安いとか補助金が出ないとか、農薬批判で群れになって叩いている話は大嫌いです。
環境保全で農薬を使いたくないと思っている人には、私たちは農薬を使っているけどこうやって環境のことを考えていますと。
農薬の残留基準値が不安な家庭菜園には、このタイミングで散布してこのタイミングで抜けば!とか。
農薬散布を大量やっているウチはこうやってドリフト対策しています、こう考えています!とか。
これも慣行農家の声ですが…
これがオーガニックとの決定的な差になってくると私は思いますよ。
どちらの農家を選ぶか…どちらの作物を選ぶか…
日本の食文化を守るために、慣行・有機・自然分け隔てなく消費者に理解され味方になってもらい、そしてオーガニックの波を迎え撃つ!
それでも勝てる相手ではありませんが…
現実的にはとても無理そうなんで、私は自分の領域だけ守っていきます(*^▽^*)
最後に、良きも悪きもいずれ真実はわかるから…
馬鹿にしたり、執拗に批判したり、寄ってたかってしたり、無理して抵抗するのは良くないなあと思います。
何を言っても批判されるだけだと思うけど、ありきたりの話しかしていないと私は思うんだけね…