「農薬曝露の危険性」というのを、実は理解できていないんじゃないか?
そもそも、農薬とはどういうものなのか?
これをわかりやすくするために、お酒を例えに出して解説しようと思います。
語弊はあると思います(*^▽^*)

だから、屁理屈や揚げ足取りはつまらないからやめてね!
では!

農薬をお酒に例えたら?

お酒というのはアルコール度数があるモノですよね。
私は酒は飲まないので詳しくないのですが、ジンやウォッカはアルコール度数がかなり高いそうです。
ウィスキーやブランデーも濃いのかな?
ストレートで飲んだり水で薄めて飲んだりしていますよね。
ビールとかはそうでもない?ノンアルコールビールはお酒に含まれてないですよね。

一方、農薬はこう考えてください。
ノンアルコールや酒のつまみ~ジンやウォッカまで

てんちゃく剤や重曹、テントウムシやダニまでが農薬になっています。これ、ノンアルコールみたいなモノです。
そして劇薬指定されているモノも農薬と呼ばれています。これはジンやウォッカですね。
ダコニール当たりはビールで、スミチオンなら焼酎ぐらい?酒の方がわかんない(*^▽^*)

まずはこう考えてくださいね。

人体への影響は?

「農薬は虫や菌への影響であって人体に影響はない!」
なんてデタラメは解説しなくてもいいですよね。

薬剤の影響というのは、人間も受けます。この薬剤の影響をアルコールに例えてみてください。

皆さん、お酒は飲みますか?
湯水のごとく飲む酒豪もいれば、程々に楽しむ人、すぐに寄っちゃう人、気分が悪くなっちゃう人、倒れちゃう人、まったく受け付けない人…
健康な人でもこのようにお酒を飲んだときの影響は違いますよね。

でも、お酒は安全なモノとして20歳以上なら誰でも飲むことができます。何があっても自己管理ですね!

農薬の薬剤の影響も同じです。
平気な人もいれば、急性症状を起こす人もいます。慢性症状もあり、すぐにダメになる人もいます。
薬剤の影響とはアルコールの影響と同じくそういうモノです。
ただし、農薬は危険なモノとして扱われています。規制があります。

薄めれば安全なのか?

薄めるというのはウィスキーでは水割りとかハイボールがありますよね。
酔いますよね?

「俺は薄めたら水みたいで飲めたもんじゃねえ!」という酒豪もいれば、口に含んだだけでダメな人もいます。

薄めれば安全…
農薬を希釈して使うというのは、水割りみたいな感じです。
でも、これでも充分酔うわけです。これぐらいじゃないと虫も菌も死なないのです。

どれだけ薄めれば安全なのか?

完全に安全とされているのが「農薬残留基準値」と言われているモノです。
0.01ppmなんて単位になっています。これは「これ以上は検出不可能だよね?」ぐらいの濃度です。
だから、農薬を使った作物も農薬残留チェックがされていればとても安全なんですね。

でも、殺虫や殺菌している濃度はアルコールだと充分に酔える濃度です。
散布した薬液が飛散した場合、河川に流れた場合、通学路に撒かれた場合…酔っちゃう人、体調を崩す人が出てくるわけです。
これを農薬曝露の危険性と言います。

殺虫、殺菌する濃度は酔っちゃう濃度だと考えてください。

誰に安全基準を合わすのか?

酒豪に合わせるのか、ほどよく酔える人に合わせるのか、すぐに酔ってしまう人、まったく飲めない人、微量で健康被害を起こす人…
どこに安全基準を設ければ良いのでしょうか?

酒豪に合わせたら…ほとんどの人はヤバいですよね。
ほどよく酔える人に合わせても半数ぐらいは犠牲になります。

では、農薬曝露に関してはどうなっているかというと…

農薬曝露は禁止!

これだけです(*^▽^*)
自分に対しては禁止、他人や従業員に対しては絶対禁止です。
つまりは、農薬散布するなら全責任ね!ということです。

ノンアルコールまでアウト!

農薬にもまったく人体に影響しないモノがあります。農薬成分を一切含んでいない農薬があります。
テントウムシやダニ類まで農薬です。
つまりは、ノンアルコールまで農薬として扱う必要があります。

おかしいでしょ?でも、それが事実です。
私はアホらしいのでどうでも良いと思っていますが、有機JASとかJA・市場出しとかは規制されます。
酔っ払っていないのに飲酒運転で捕まるみたいな感じですね(*^▽^*)
スルメを噛んでいてもアウトですからね…

でもね、これおかしいでしょ?ということに誰も異議を唱えない農業の世界…
私は異業種からの農業なのでやあやあ言うし、逆らうし(*^▽^*)
嫌な奴だと思われてる自覚はあります。

未だに引きずる強権発動

農薬をぐちゃぐちゃにしてしまったのは、農水省の「農薬の保護」から始まりました。

「植物栽培の病害虫防除は登録農薬でなければならない!」

これがね、平成の世に言い渡されたんですよ。
木酢液アウト!次亜塩素酸水アウト!米糠アウト!乳酸菌アウト!…

「病気に効果がある」、「害虫に忌避効果がある」、「草が生えにくくなる」、「綺麗な花が咲く」…
全部アウトの粛清の嵐が巻き起こったんですね。

普通ね、こんな事が起きたら「ふざけんな!」って怒るじゃないですか!
でもね、みんな「はーーーい」って言うこと聞くんですよ。もう、ビックリ…

でも、オーガニックの流れもあるしみんな言うこと聞かなくなって、遂には何も言わなくなりました。
まあ、オーガニックの時代にはいくらなんでもねえ(*^▽^*)

未だに法律があがあ言ってる農家はいますけど、まあそれはそれでいいんじゃないかな?
何が正解なのかはわからないし、他人を批判する前に自分が頑張れば良い。

弱い人を守る!が基準です

社会通念上、もとめられるのは弱い人たちを守ることです。

「弱い人?農家じゃねえか!」ということではなくて(*^▽^*)
農薬曝露に弱い人を基準に考えていくということです。

そもそも、消費者はどうしてオーガニックを求めるのか?
それは不安があるからです。その不安に応えるのがオーガニックになっています。

本当の農薬の正当性を訴え、消費者に理解され支持してもらうような…
そういう素敵な農家で頑張りましょうよ!

マジでわかってなかった事実…

私は家庭菜園やガーデナーの方々にいろいろ教えていますが、その方々が理解できていることを農家が理解できていないとは思えませんでした。
だから、悪意があると思って強く言うこともありました。

「虫に効くんであって人には効かない希釈倍率と有効成分なんだけど、危険危険って叫んでる人は虫なの?」

虫に効いて人に効かないなら、世界中の農薬規制や日本でも取り組んでいるドリフト対策や食の安全…
すべて無意味になります。

どうしてこれが理解できないのか?
しかも、「いいね」が付いて誰も否定的なことは言わない…

最後に一言…

本当はわかってるんでしょ?

ダメならあきらめます。

危険なのは農薬残留基準値の対象物質

農薬は危険だ!の危険な化学物質は農薬成分としてデータベース管理されています。
農薬残留基準値データベース

アセタミプリド、イミダクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、チアクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、フィプロニル
これらはネオニコチノイド系殺虫剤の農薬成分です。
試しにデータベースで調べてみてください。

上記のデータベースに無いモノは0.01ppm以下と設定されています。
ここで勘違いされているのは、農薬すべてに農薬残留基準値チェックに当てはまる農薬成分が含まれているわけではないということですね。
テントウムシは?となると、当たり前ですね。

これは農薬残留基準値チェックからはずされています。
つまりは、作物に残留していても危険ではないとされているモノです。
無農薬栽培、有機栽培で使われている化学物質が載ってますよね!みんな勉強して使っていますよねえ。
自然栽培以外はみんな化学物質で考えています。(知らんけど…)

ややこしく見えますが、実はとても簡単!

危険なのは農薬ではなくて農薬成分です。

無農薬は登録農薬を使わないことではなくて、農薬成分を使わないことです。
テントウムシやダニ類なんて普通にいますからねえ。
ですから、農薬残留基準値データベースに載っている化学物質を使わない栽培が無農薬栽培となります。

時代は動いています。
認識もドンドン変わってきていますね。

型にはまるのも良し、独自でやっていくのも良し!
有機栽培はそういう風に動いていくと私は考えています。